百七十二話 ページ23
背後から私を拘束する男の背中から聞こえた声。
ゆっくりと体が解放されて慌てて振り返ると、男の後ろから腕を回し、喉元すれすれのところに刃を当てがうジョングクがいた。
JK「お前はこの国の人間か?」
「あ、ああ…、」
JK「誰に頼まれてあの女と行動を共にしていた?」
「俺は!
金を積まれたからその分だけ働いただけだ!
詳しいことはしらん!」
TH「なら、なんで姫のことを知ってたの?」
「それは…」
『ジョングク、もう1人男がいたの!
おそらく私達の国の…
女官もそいつと一緒に…!』
「は、離してください!!」
JM「馬鹿言わないでよ。君を見つけるためにどれだけ苦労したと思ってるの?」
『ジミン!』
扉から入ってきた彼を見て驚く。
だって、彼の隣には…
…なぜ、あの日。
疑いもなく受け取った薬湯をお父様に飲ませてしまったのか。
後悔のあまり夢にまで出てきた…
あの女官がいたのだから。
『ジミン、その人と一緒に男はいなかった?』
JM「はい。外で見つけたのはこの者だけでした。」
『…そう。』
もう1人の男を捕らえられなかったのは残念だけど、
これで、当初の目的は達成された。
JK「!
姫様、首の怪我は…っ」
『あ、これは…』
とっさに首元を抑えた私に、ジョングクの目の色が変わる。
ドカッ!!
『ジョングク!?』
JM「おい!」
鈍い音が響いたかと思うと…
少し離れた床に、顔が変形するほど思い切り殴られた男が仰向けに転がっていた。
「ひっ!
や、やめてくれ!」
JK「黙れ。」
動けない男にまたがり、なおも殴り続けようとするジョングクに、驚いて固まっていた体をなんとか動かして彼の元へ駆けつける。
『ジョングク、やめて!
どうしたの!?』
JK「…、
こいつ、許せない、」
『駄目よ!
それ以上殴ったら死んでしまうかもしれない!』
JK「あなたを傷つけたんですよ?
死んで当然です。」
『馬鹿!!』
JK「っ」
背後から思い切り抱きついた私に、やっと手を止めたジョングクに手が少し震える。
『死んで当然とか…そういうこと言わないでよ。』
JK「…」
『私は大丈夫だから。
女も捕らえられたし。
…帰れるよ…ジョングク。
帰ろう、私達の国に。』
JK「…、
はい。」
2014人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
d2y - 色々な作品を物色し見てはこの作品に戻り、、を繰り返し4周しました!とてもとても素敵な作品で、大好きです!もちろんbtsは最高ですが彼ら抜きでも良いと感じられる物語でした。ミロ様、いつも楽しい時間をありがとうございます!これからもずっと応援してます! (1月11日 12時) (レス) @page50 id: 9d014a95bc (このIDを非表示/違反報告)
はんだごて - 少し間を空けて2周しましたが、何度でも読みたい作品でした!!本当にお金出して見たくてせめてWiFi切りました!!!形に残してほしいほど貴方には才能があると思います。とても素敵な作品をありがとうございます!ずっとずっと応援してます無理なさらずご自愛ください (2022年9月15日 12時) (レス) @page50 id: 95ed82d62c (このIDを非表示/違反報告)
ソヨン - もう大好き過ぎます(;ω;)今回もたっぷり泣かせてもらいました! (2022年4月13日 16時) (レス) @page50 id: bd4a77815f (このIDを非表示/違反報告)
あられ - めっちゃ泣いた。ありがとう。 (2022年2月20日 18時) (レス) @page50 id: 99b69b2f94 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃもち - ジミンちゃんが切なすぎます。。。。涙が。。。。素敵なお話でした👏🏻💫 (2021年12月24日 16時) (レス) @page50 id: 2a9c6ecc5b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ミロ | 作成日時:2019年8月17日 22時