百六十話【JK】 ページ11
自分の胸元が少しずつ露わになっていくのを、なんの感情も籠らない目で見つめる。
冷たい女の手が体に触れて、もう何も考えたくないというのに、嫌でも意識がはっきりしてしまう。
抗うようにその腕を掴むと、少し驚いた顔で俺の顔を見つめる。
名前も知らないこの人と、
今から体を重ねるのか。
「…は、」
「?
どうされました?」
だって、もう笑うしかない。
ひと時でも忘れられるなら、なんてなんで思えたのか。
自分でも呆れるくらい、今だって俺の頭は姫様でいっぱいだというのに。
掴んだ腕の感覚までもあの人と比べてしまって、嫌という程自分の気持ちを思い知らされるんだ。
ふと、
店の中が騒がしくなったのに気がついて互いに動きを止める。
「何やら騒がしいですね。」
そう言って、格子の外を見た女が眉をひそめる。
「私、少し様子を見て参ります。」
「ああ。」
そう答えたはいいものの、
かすかに聞こえる女の声に嫌な予感を覚えると、
ドスドスという足音がこちらに向かって来るのを感じた。
本格的にまずいなと思ったときには…
『ジョングク…あなた何してるのよ。』
今までに見たことのないくらい怒った顔をした姫様が、俺の前に立ちはだかっていた。
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d2y - 色々な作品を物色し見てはこの作品に戻り、、を繰り返し4周しました!とてもとても素敵な作品で、大好きです!もちろんbtsは最高ですが彼ら抜きでも良いと感じられる物語でした。ミロ様、いつも楽しい時間をありがとうございます!これからもずっと応援してます! (1月11日 12時) (レス) @page50 id: 9d014a95bc (このIDを非表示/違反報告)
はんだごて - 少し間を空けて2周しましたが、何度でも読みたい作品でした!!本当にお金出して見たくてせめてWiFi切りました!!!形に残してほしいほど貴方には才能があると思います。とても素敵な作品をありがとうございます!ずっとずっと応援してます無理なさらずご自愛ください (2022年9月15日 12時) (レス) @page50 id: 95ed82d62c (このIDを非表示/違反報告)
ソヨン - もう大好き過ぎます(;ω;)今回もたっぷり泣かせてもらいました! (2022年4月13日 16時) (レス) @page50 id: bd4a77815f (このIDを非表示/違反報告)
あられ - めっちゃ泣いた。ありがとう。 (2022年2月20日 18時) (レス) @page50 id: 99b69b2f94 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃもち - ジミンちゃんが切なすぎます。。。。涙が。。。。素敵なお話でした👏🏻💫 (2021年12月24日 16時) (レス) @page50 id: 2a9c6ecc5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミロ | 作成日時:2019年8月17日 22時