百八十九話 ページ40
『なに…それ…。』
ジミンに言われたことが理解できずに立ち尽くす。
JM「早朝、ここを出て行きました。あいつから伝言を預かって、」
『なんでよ!!』
どうして…?
ずっと、一緒にいるっていったじゃない。
きっと、悪い冗談だ。
2人で企んで私を騙そうとしてるんでしょ?
JM「姫様…、ここを出ること、あいつ城に戻る前から決めてたみたいなんです。」
『…、』
だけど、どう見ても冗談を言ってるようには見えないジミンに、ドクンドクンと心臓が早くなっていくのを感じる。
『どうして…?』
JM「…ジョングクは、城を出る前にあなたを逃がすためとはいえ多くの兵士を傷つけてしまった。」
『…それは…、』
JM「仕方がないですか?」
『…、』
仕方…なくない。
だけどそれはジョングクのせいじゃない。
『私のせいよ。』
JM「あなたはそう言うでしょうね。
だから、あいつは城を出た。
いつか、怪我をした兵士があいつを恨んだ時、あなたを巻き込んでしまわないように。」
『…、』
JM「これから、やっと幸せに生きていけるはずのあなたの道を、自分が邪魔してしまわないように。」
そのために、
私から離れるの…?
私を守るために…?
JM「ほんと、馬鹿ですよね。
ジョングクは昔から、姫様のことだけだ…、」
そう言ったジミンの瞳から溢れた涙を追うように、
私の顎先をつたう雫が床をたたく。
JM「ジョングクを、追いますか?」
そんなの…
『追わない。』
追いたいに決まってるじゃない。
だけど、私はまだここでやることがある。
ねえ、そうでしょ?
そう思わないと…
今すぐ足が動いてしまいそうなの。
馬に跨り、あなたを追ってどこまでも走ってしまいそうなんだよ。
JM「ジョングクから伝言があります。」
『…、』
【俺は、いつもあなたの幸せを願います】
そんなの。
あなたが隣にいてくれさえすれば、いつも叶っていたのに。
『嘘つき』
馬鹿
『ジョングクなんて、嫌い』
最低
愛してる
2014人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
d2y - 色々な作品を物色し見てはこの作品に戻り、、を繰り返し4周しました!とてもとても素敵な作品で、大好きです!もちろんbtsは最高ですが彼ら抜きでも良いと感じられる物語でした。ミロ様、いつも楽しい時間をありがとうございます!これからもずっと応援してます! (1月11日 12時) (レス) @page50 id: 9d014a95bc (このIDを非表示/違反報告)
はんだごて - 少し間を空けて2周しましたが、何度でも読みたい作品でした!!本当にお金出して見たくてせめてWiFi切りました!!!形に残してほしいほど貴方には才能があると思います。とても素敵な作品をありがとうございます!ずっとずっと応援してます無理なさらずご自愛ください (2022年9月15日 12時) (レス) @page50 id: 95ed82d62c (このIDを非表示/違反報告)
ソヨン - もう大好き過ぎます(;ω;)今回もたっぷり泣かせてもらいました! (2022年4月13日 16時) (レス) @page50 id: bd4a77815f (このIDを非表示/違反報告)
あられ - めっちゃ泣いた。ありがとう。 (2022年2月20日 18時) (レス) @page50 id: 99b69b2f94 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃもち - ジミンちゃんが切なすぎます。。。。涙が。。。。素敵なお話でした👏🏻💫 (2021年12月24日 16時) (レス) @page50 id: 2a9c6ecc5b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ミロ | 作成日時:2019年8月17日 22時