君が好きだと叫びたい ２【完】

芸術の秋ですから ページ25

TH「先生、どうやら俺は女の子にモテないみたい。」

『どのツラ下げて言ってんですか。』





唇の上に筆を置き、悩ましげな顔で腕を組む美少年。

いや、ほんと嫌味か？





TH「だって、こないだの合コン。

俺が話せば話すほど変な空気になってったんだもん。」

『そうですね…君は可能な限り喋らない方がイメージ保てるかもしれないですね。』

TH「そんなのほんとの俺じゃないじゃんっ！


それに比べてジミンはモテまくっててさー。ずるい。」

JM「はぁ？別にそんなことないだろ？」

『パク君がモテるのは、わかる気がします。』

JM「え！？


わ、痛い！ちょ、グギャ！ひゃに！？」

JK「…。」



なにが気に入らないのか、パク君のほっぺたを無表情で引っ張るジョングク君。怖い。







『さ、おしゃべりはそのくらいにして。

3人ともコンクールに出す絵はどこまで進みました？もう割と時間ないのですが。』





毎年、秋になると開かれる水彩画のコンクール。
なんでもいいから好きなものを書いて参加するのがうちの部の決まりだ。




TH「先生、見て！！俺の絵どう！？」

『うんうん。これは…

一体なんだい？』

TH「宇宙！！」

『また、壮大なテーマですね。』




自分の力量を省みない彼は、それでもそれっぽく描けてるのだからセンスがあるんだと思う。




『いいと思います。』

TH「ひひっ！」




褒めると、とてつもなく可愛らしい顔をする彼に、前言撤回。

このままの彼を好きになる女の子なんて、星の数ほどいるだろう。






『パク君は、豚でしたっけ？』

JM「犬です。」



ふわふわとした女の子が描くような犬は、豚にしか見えない。



『君が飼ってる犬ですか？』

JM「違います…テヒョンの…。」

TH「タナは豚じゃないっ！」




ファーーー！！

友達が飼ってる犬の絵を描くとか何事ですか？

俯きがちに、タナだもん。と小さく抗議する彼に自分で自分の頭を叩く。しっかりしろワレ！！









最後に、この中で一番集中して絵を描いていたジョングク君の元に行く。




『あれ？ジョングク君は、もう完成したはずじゃ…？』

JK「はい。でも、もう一枚描きたいのがあって。」

『へー。何を描いてるんですか？』




彼の手元を覗き込むと、どこかの部屋？かな。
まだまだ描きかけで完成形は予想できなかった。




JK「出来上がるまで秘密です。」

『なるほど。

っ』

JK「？」

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