四十七話 ページ47
「どうするんです！？代わりなんていないのですよ！？」
「どうするも…中止にするしかないだろう。」
「何十年も続けてきた祭事です！中止になんて出来るわけない！」
「まさか本番直前に…
巫女役が怪我するなんて…。」
もう、完全に時機を間違えた。
通された部屋の前で、ポカンと立ち尽くす私達。
部屋の中では、この村の村長と思しき男性と、もう1人恰幅の良いおじさんがなにやら言い争っている。
そしてもう1人、部屋の隅で泣きじゃくる女の子。
よく見るとその子の足は赤く腫れていて、どうやら捻挫をしたようだった。
SJ「ああ、っと村長？」
「ああ、ソクジン様！！！これは…お見苦しいところをお見せし、申し訳ありません。」
SJ「それは構わないけど…何かあったの？って聞く必要はないね。君、その怪我大丈夫？」
「皇子様！？…いたっ！」
先ほどまでわんわん泣いていた女の子は、ソクジン兄様に気がつくと慌てて立ち上がる…も、足の怪我がかなり悪いようで、すぐにふらついてしまう。
JM「大丈夫？」
「は、はい…。」
すかさず彼女を支えたジミンに、少しだけ頬を赤く染める女の子。
出たよ。天然タラシめ。
「いや、見ての通り、巫女役の娘が先ほど誤って転倒し、怪我を負ってしまいまして…。せっかく皇子自らお越しいただいたのに申し訳ありませんが、今日の巫女の舞は中止になりそうです。」
「村長…！中止なんてありえません。少し休めば動けるようになります！そうだろ？ミア！」
MA「はい！お父様…！」
ミアと呼ばれた少女が、大きく頷く。
SJ「とても大丈夫そうには見えないけど…。」
「皇子の言う通り。口ではなんと言おうと、娘のことを誰より心配しているのがこの父親です。皆に迷惑をかけまいと強がっていますが…。」
「なっ！村長、私は！」
何かを言いかけて、グッとおし黙る。
きっと図星だったんだろう。
SJ「さて、どうしたものか…。」
『中止にするわけにはいかないの？』
NJ「ずっと続けられてきた祭りですからね。おいそれと中止には出来ないのでしょう。」
『そっか…。』
困ったことになった。
この場にいる全員が、何かいい考えはないかと頭を巡らせていると、
SJ「あ！」
と、兄様が思いついたように拳で手のひらを打つ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1570人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミロ(プロフ) - TENNさん» TENN様 実は…暁のヨナ大好きです(^^)おそらくめちゃくちゃ影響受けてるし参考にしてます！（ ; ; ）ヨナみたいなファンタジー要素がないのでこの先違ってきちゃうのですが…、楽しんでいただけると嬉しいです（^人^）わー、テンションあがっちゃいました（笑） (2019年10月30日 8時) (
レス) id: 5bc7eaedbd (このIDを非表示/違反報告)
TENN - もしかして暁のヨナ読まれてますか？読んでいて通ずる所があったのでもしかして、と思ったんですが（´-`）.｡oO私も宮廷物？の話が好きなのですごく面白く読ませて貰ってます(*^^*) (2019年10月30日 2時) (レス) id: 8a45b3191e (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - Agust dさん» わ！投票ありがとうございます！(´；ω；`)この主人公はいい子にしよういい子にしようと気をつけたので、そう言っていただけて嬉しいです(o^^o)ユンギペンなのですね！素敵なお名前だと思っておりました！ちょこちょこ登場ですが、このお話のユンちゃん気に入ってます笑 (2019年10月21日 21時) (レス) id: 5bc7eaedbd (このIDを非表示/違反報告)
Agust d(プロフ) - ちょうど300票目を入れさせていただきました。 姫のような純粋無垢の女性は素敵で憧れます！ 誰とくっつくのかが楽しみです♪ ユンギペンなのでユンギとの絡みも楽しみに読んでいこうと思います！ (2019年10月21日 13時) (レス) id: fea73733b9 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - ムンバイさん» ムンバイ様 えーー！？！？嬉しすぎます…！！震えながら更新してるので、本当に励まされます…！！ありがとうございます！（ ; ; ） (2019年2月23日 21時) (レス) id: e396746b53 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミロ
| 作成日時：2019年2月14日 23時
