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エースは私と君らの為 ページ8
私も、このままではいたくない。
考えに考え、出した、精一杯の
「カルエゴ先生、ロビン先生。少し、相談が」
「それはつまり、本校の教育方針に異を唱える、と？」
……あら、ご立腹。
この電話の前に相談しておいて良かった、、
「失礼。」
……統括、戻ってきていたの。
「本校は、生徒の欲を第一としておりますので！ 本人の承諾なしに手続きはできませんよ」
……欲、ね。
随分と久々に、統括の声を耳にした気がする。
「いいのか？」
「…………………………はい」
あら。
「プルソン君」
「はい、」
私と似て、あまり変わらない表情が、そこにはある。
「私は、これでも一応、トランペットを嗜んでいたことがありまして。」
「はぁ、」
「……あなたの音は、優美だと、そう思います」
「……はぁ、」
「…………すみません、引き留めてしまって。」
「…………はぁ。」
どことなく、私に似た風を感じる彼がどうするか。
あとは、彼が決める。
彼が戻って来た時の為に、そして、私が音楽教師でいる為に。
「オリアス先生、そこはーー」
「あっ僕、ここどうしたらーー」
「新任は集中してーー」
「渡すタイミングはーー」
「どうせなら派手にしません？ ーー」
運命の音楽祭、開幕。
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作者名：Sela | 作成日時：2023年3月19日 10時
