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268話 ページ25

「この島に影山がいる」

「あの影山が!?じゃあ、影山はこの世界大会で何かしようとしているのか!?」

少ない乗客を乗せたバスが整備された道路を走る
事情を知らない円堂と鬼道の会話を聞きながらある程度私も状況を把握した。

総帥が悪さをしてるなら食い止めよう。がミッション、かな

「少なくとも俺たちは影山を止めるためだが、あいつは影山の元へ行くかもしれない」

「「え」」

「不動は影山と2人きりで会っていたんだ」

「そうなの?」

いつも通りのスカした顔で立ってる隣のあきおに聞く

「さぁな」

「不動!!」

急な大声に驚いた。慌ててポールを掴むと鬼道が肩を竦めて謝ってきた。許す。

「俺は不動を信じる!」

「円堂…」

あきおも目をいつもより少し開いて円堂を見る

「俺には不動も、二人と同じ大事な仲間だ!」

「しかしッ」

「俺はみんなを信じてる!」

「…ハッ」

円堂の真っ直ぐすぎる言葉を鼻で笑ったあきおがどっかりシートに座った

「よかったね〜あきお〜」

「うるせぇ」

私を睨みつけるあきおはきっと照れてるだけだ。ニコニコ見ているとイギリスエリアにバスは入ったようだ。

「それよりもよ、お前は向こう行け」

「えっ…」

「そんなに私が嫌なのか…」

「そうじゃねぇ。見てわかんねぇのかよ」

あきおの目が静かに動く

視線を辿ると佐久間もだけど、特に鬼道がゴーグル越しでも分かるほどあきおを睨めつけていた。






イタリアエリアで下車した鬼道達に私もついて行く。

「なんか、音がしない?」

「んぁ、なんか聞こえるか?」

何処に行くのかもよく分からないまま歩いていたら何か音がした

って

「うぉおおおダメダメダメダメ!!」

何本もの木材をまとめていた紐が老化でちぎれてしまい、重力に逆らうことなく倒れていく様子が目に映り、慌てて走る

走りながら咄嗟にズボンに挟んでいた、オレンジ色のタオルを抜き取りぐっちゃぐちゃに丸める

私の全力疾走、荒い息遣いに反応して周りの光が収束する

そして茶色い髪の人のすぐ目の前にある角材目掛けてなんちゃって即席シュート蹴った






「フィディオ!」

仲間たちの声にハッとする

「タオルと、ボール…」

何故か辺りが暗くなる中、角材が落ちてくるのをどこか冷静な頭で見ていると俺の手元にあったボールが無くなっていて、視界にオレンジの何かが横切り、サッカーボールが後を追うのをしっかりと見た

「、俺を助けてくれた…?」

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調味料(プロフ) - こころさん» ありがとうございます!自分のペースになりますがこれからも頑張ります! (2021年2月8日 10時) (レス) id: 6e1f936d79 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - 面白かったです。もしよかったら更新してください!続き楽しみにしてます (2021年1月19日 0時) (レス) id: eb962bcdd2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:調味料 | 作成日時:2021年1月2日 11時

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