2度目の人生をイナオリで.....愛するサッカーを守るために【オリオンの刻印】

リストバンド ページ46

朝食を食べている時


吉「っ……」


さっきから右手を痛そうにご飯食べている吉良君が気になる


貴「吉良君、右手見せて」


すると吉良君はびっくりした様子で


吉「!?……なぜわかった…」


貴「分かったから分かった。そんなことよりほら、右手見せて？」


吉「お、おい…!!」


とか言って半ば強制的に右手に優しく触れ腕の筋を見ていく


貴「ここ痛い？」


手首の筋を軽く押しながら聞く


吉「いや…痛くはない」


貴「じゃあこれは？」


と、少し手首を捻ると


吉「いっ…！」


あー、やっぱりね


貴「ん、これ寝違えて痛めたのね。大丈夫、捻挫じゃなかったわ」


手首に少し触れながらポケットに応急処置で入れてた湿布を貼ってあげてると


右隣から灰崎君が吉良君に挑発し始める


灰「ハッ！寝相が悪ぃんだよ…！」


吉「うっせぇぇ！！」


貴「2人とも！」


吉／灰「「……すまねぇ…」」


貴「ん、いい子。で、吉良君、一応湿布は貼っといたけどあまり動かさないようにね？あ、そうだ…！」


私はいつも両腕の傷を隠すために付けてたリストバンドの片方をとり、


貴「湿布、外れるかもしれないからこれ付けてて？あとそれあげる。いらないなら捨ててかまわないからね？」


吉良君の右手に付けてあげる


吉「いいのか…？」


貴「いいよ、その代わり早く手首治すのよ？」


吉「あ、あぁ.......(お揃いじゃねぇか…！)」





嬉しそうにリストバンドを眺める吉良君と、悔しそうにこちらを見ている灰崎君に私は一切気づかなかった


もちろんその事でこのあと灰崎君がずっとご機嫌ななめだなんて知る由もない





貴「さて、今日は前から約束していた円堂君と練習しましょうか…！」


円「おう！やっとだな！」


朝食を食べ終えたので円堂君と一緒に室内のグラウンドに向う。


その途中


一「円堂さん！」


円「んあ？一星じゃないか！どうしたんだ？」


一「俺のシュート見てくれませんか！？お願いします！」


円「お！いいぞ！」


貴「じゃあ私は終わるまで見てようかな？」


一「あ、すみませんAさん……」


貴「いいのよ、練習 頑張ってね？円堂君も」


円「おう！」


一「はい！(さて、円堂守。お前を潰してやる……そして次は紅蘭A……お前だ。)」




この後まさか一星君があんな事をするとは思わなかった…


そして


まさか私までもが罠にかかるなんて





────────
紅蘭Aが罠にかかるまで



あと少し

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