Starlight (ページ20)

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数年後

私は会社を退職してブライダル関係の職場に就職した。
今は秋にあるウエディングプランナーの試験に向けて勉強をしている。

内定をとるのが難しい業界だから、とりあえずはスタッフとして働きながらいずれはプランナーとして仕事ができるようになるというのが今の夢。

夢を追うために退職なんて前の私だったら考えられなかった。

私を変えてくれるのはいつも北人くんだね。

最近は行き帰りの電車でTHE RAMPAGEの曲を聴いて慣れない仕事も頑張ってる。

新曲も発売日に買いに行くくらいだから、やっていることはファンの人とあまり変わらないなと思うと少し可笑しい。

北人くん、ちゃんと見てるよ。

そんな気持ちで星の見えない空を見上げる。

今日もネオンの光で溢れているけど、北人くんのもとまで繋がっているかな?なんて考えたら今はこの街で頑張っていこうと思えた。

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この職業に就職してから幸せそうなカップルを何度も見送ってきた。

結婚式は自分の事のように嬉しくなる反面、少し寂しくもなる。

北人くんのことを思い出してしまうから。

学生時代は北人くんといつかは結婚する日が来るのかななんて考えることもあった。

北人くんだったらどんなプロポーズをしてくれるんだろう？

"結婚してください"って真っ直ぐ伝えてくれるかな？

私のウェディングドレス姿を見たらどんな反応をするのかな？

少し照れくさそうに笑うんだろうな。

そんな北人くんを想像して1人でニヤついたりして...

時間が経てば経つほど思い出は美しくなっていくから、なおさらこの恋を忘れられなくなる。

かけがえのない時間

今ならそう思えるけれど、あの頃は北人くんの隣にいられる事が当たり前だと思っていた。

別れる日が来るって分かっていたら、もっと一瞬一瞬を大切にできていたかもしれない。

人気が出てテレビや雑誌で見かける事が多くなったけど、

未だに私の知っている北人くんの面影を探しちゃうんだ。