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3話 ページ4

次の日。

今日も夕方から勤務だったため、急いでエプロンに着替えてキッチンへと入る。


「オスマン!34番にアメリカンコーヒー注文入ったからお願い!」

「分かりました〜」


柔らかい、というか少し間の抜けた彼の声が聞こえる。キッチンの中まで入っていくと、私に気づいた彼が目だけこちらに向けて口を開いた。


「こんにちは、Aさん。昨日は遅かったけど疲れてない?」

「はい、大丈夫です」

「良かった。今日も閉店までいるから、Aさんが良ければその後また練習しようか」

「分かりました」


ん、と彼は微笑み、抽出したコーヒーをマグに移す。私が淹れたときよりも香りに深みがあり、心が落ち着く感覚がした。


彼はマグをお盆に乗せ、フロアへと歩いていく。


「あれっ、オスマンくんだ!ここでバイトしてるの〜??」


突然フロアから聞こえた女性の高い声。
私はなんだろうと思い、キッチンからフロアの様子を伺った。
彼を呼んだ女性は、制服を着崩し、スカートも太ももギリギリまで上げ、口調的にTheぶりっ子といった感覚だ。


「あ、楠田(くすだ)さん、学校帰り?」

「そうなの!ここでちょっとコーヒー飲んでこうかなと思って頼んだの!オスマンくんが作ったの?」

「うん、俺が淹れたよ」

「へぇ〜すご〜い!バイト頑張ってね!」

「ありがと、ごゆっくり」


なんだろう…楽しそうに話している姿を見ていると、何故か心が締め付けられる。あの人…オスマンさんの彼女さん…なのかな。




「あの、オスマンさん」

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設定タグ:wrwrd! , ○○の主役は我々だ! , オスマン   
作品ジャンル:恋愛
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ゆゆもち - マンちゃん大好きなのでめちゃめちゃ助かります…!!爽やかマンちゃんもかっこいい!! (2021年11月28日 14時) (レス) @page13 id: c0c49f03e7 (このIDを非表示/違反報告)
白楼恋 - ・・・まんちゃん・・・尊い!!・・・やばい・・文才が溢れ出てる・・・・なんかもう白金さん止めた時のマンちゃんイケメン・・・これはハンカチが自分の血で染まりますわ (2020年4月3日 11時) (レス) id: fc9ad241ba (このIDを非表示/違反報告)
美蘭(プロフ) - こゆきさん» ほっこりとしていつつもしっかりしている先輩像が合うんじゃないかなと思って書かせていただきましたが、楽しんでもらえて光栄です( *˙-˙* )こちらこそ読んでいただきありがとうございます! (2020年3月30日 16時) (レス) id: 9739ce79c0 (このIDを非表示/違反報告)
美蘭(プロフ) - いちごスムージーさん» おおおおありがとうございます!あまり見ないですよね、mnちゃんのキャラ掴むのも結構大変でしたが見ていただけてとても嬉しいです!まだ書いていないメンバーも書いていくのでぜひ見ていただけると嬉しいです! (2020年3月30日 16時) (レス) id: 9739ce79c0 (このIDを非表示/違反報告)
美蘭(プロフ) - みかげさん» このシリーズは、全話読み切りなので完結した時点で公開するようにしてます!まだ書いていないメンバーはいるので、次のお話も近日に公開致します! (2020年3月30日 16時) (レス) id: 9739ce79c0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美蘭 | 作成日時:2020年3月28日 17時

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