カモミールの一片 〜夢主視点〜 ページ19
それから私とエーミールさんは、ウィスタ城下の散歩を続けた。
城下最大の図書館。高級洋菓子屋。すべての場所に品があり、あたたかい場所だった。
「もうこれくらいで大体の紹介は終わりましたかね」
散歩時間は約３時間。足が結構限界に近かった。
城の番人に「お帰りなさいませ」と会釈されながら、城内に入る。
「Aさん、長時間歩いたから疲れたでしょう？大浴場があるので、よかったら使ってください」
柔らかい笑顔で私を気遣ってくれるエーミールさん。
さっきあんなことを言われた時はびっくりした。あれできっとエーミールさんとの距離は縮まったの…かな？
「あ…ではお言葉に甘えて使わせていただきますね」
「えぇ、ごゆっくり」
私の側にメイドさんが駆け寄り、大浴場はこちらです、と案内をしてくれる。
そして長く続く廊下の先、つきあたりにある大きな扉へ入り、大浴場へと入った。
1人貸し切り。カモミールが浮いているいい香りのする浴場。本当贅沢なもてなしだった。こんなお風呂に入ったのはいつぶりだろう。私のお城では普通の浴場。といった感じだったから。
エーミールさんの妻になれば、こういったお風呂も毎日入れる…？
…いや、そんな考えはやめよう。
私は浮いているカモミールの一片をすくい取り、香りを楽しんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 116人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
莉萠 - はぇー尊いですわぁ…(遺言) (2020年3月13日 21時) (
レス) id: 25d831dc40 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめのなか(プロフ) - 尊すぎてもう…語彙力が…消えた (2020年3月11日 14時) (レス) id: f290e267c1 (このIDを非表示/違反報告)
颯真(プロフ) - 尊い、、、尊すぎる、、、 (2020年2月23日 5時) (レス) id: 94ac8c4fca (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：美蘭 | 作成日時：2020年2月20日 15時
