-八頁目- 木の棒だけの自己紹介 ページ8
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シュゥゥ…、と頭から湯気が出る。
というのは比喩だが、本当に湯気が出ているんじゃないかってぐらい頭にできたたんこぶは熱いし、何より痛い。
隣の少年はまたもや気絶してしまったが、Aは気絶することはなかった。
「 まだ貴方達は子供ですからはしゃげばいいですが…さすがに、はしゃぎすぎですよ 」
「 …… 」
Aは恥ずかしくなって、頬を紅潮させた。
確かに子供だから元気なのが一番いいが、Aには“子供らしく”という概念がなかった。
「 A、これが“子供らしく”ですよ。紛れもない貴女のことです 」
「 今の、言い争いがですか? 」
「 はい。他にもいろいろありますよ 」
にっこりと笑う吉田松陽はAの頭に手を置く。ぽんぽん、とあやすように。
「 …………子供とはいえ、甘やかしすぎでは 」
「 君にはこれくらいがちょうどいい…いや、もっと愛情を受け取るべきかt… 」
「 っもういいです…! 」
「 ………………………うぅ、 」
すると、伸びていた白髪の男の子は唸り声を上げた。Aと吉田松陽がその男の子を見て吉田松陽は大丈夫かと問う。
「 …………、なんで二回もやられなきゃいけねぇんだ 」
「 貴方がまだまだ子供だからですよ 」
ガキじゃねーし。と、口を尖らせ、むくれた顔のままAを見た。
Aは男の子に歩み寄り、足元に落ちていた木の棒を拾って男の子に顔のギリギリまで穂先を近づけた。
「 私は、東雲いおり改めAです。血液型はO型。好きな食べ物は甘いもの全般です! 」
「 いやそれ穂先向けながら言う言葉? 」
「 あと特技は岩を斬る事です。以後よろしくお願い致します! 」
「 待って今とんでもねぇ事聞いた気がするんだけど、ねぇ 」
「 貴方のも、教えて下さい! 」
Aはなんの悪びれもなく笑った。
陽が傾いてきて本当はもう帰らなきゃ怒られるのにそんなのも気にしないで男の子の返事をただ待った。
「 ……誰が教えるかよ 」
「 …… 」
結局
その場は吉田松陽が収め、Aは何も言わず帰っていった。
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**雪音**@テスト嫌だ(。´Д⊂) - わ、そうですよね、不躾な質問をしてしまい申し訳ありませんでした…!!勿論です!これからも応援させていただきます! (2021年1月2日 14時) (レス) id: d23b4dd949 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - **雪音**@テスト嫌だ(。´Д⊂)さん» 初めまして!ありがとうございます。質問の件なのですがそれを言ってしまうとネタバレになってしまうので控えさせていただきます……(><)お答えできず申し訳ないです。それでもまだこの作品を読んでいただけるのなら幸いです (2021年1月2日 11時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
**雪音**@テスト嫌だ(。´Д⊂) - 初めましてコメント失礼します!質問なんですが、弟くんはどうなるのですか? (2021年1月2日 3時) (レス) id: d23b4dd949 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - ポンポネッラさん» コメントありがとうございます!!そうですよね、神ですよ。あの3人組は!いつか高杉さんとヤクルコの話書きたいです← (2019年11月25日 15時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
ポンポネッラ(プロフ) - あら!東雲さんと愉快な仲間たちの過去が覗けるなんて.......尊い(ぐへ) 個人的にショタ塾組は神だと思ってます。はい。 (2019年11月25日 4時) (レス) id: 96af192ec7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2019年11月4日 17時