松下村塾の悪ガキさん 壱 【銀魂】

-七頁目- 目の前に映るストレートヘアー ページ7

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なんだかふわふわしてた。


温かい、お日様みたいな───。





「 ………ん 」


「 あ、起きました？大丈夫です？ 」


「 ………あー… 」


「 お前、吉田松陽にゲンコツを喰らって、たんこぶもつくって気を失ってたんですよ？ 」


「 ………なっ！！！」





彼、白髪の男の子は目をひん剥いた。ほんのり耳を赤くして。そして気づく、



柔らかった正体は…
温かかった正体は…




「 なっなんでテメーが俺に膝枕してんだ！！なんで頭に手を当ててんだ！！ 」


「 私、子供のわりに体温低い方ですから、たんこぶに手を当ててました。膝枕は吉田松陽にやってあげてくださいと言われたからです 」





至極丁寧に返された。白髪の男の子はAの手を跳ね除けて飛び起きた。

……ちょっと耳を赤くしながら。

Aは分からない、といった顔をした後立ち上がった。言うならば無自覚。

誰だって思わないだろう、気絶して目覚めてみればさっき話していた女の子が自分に膝枕をしていたなんて。





「 急に立ち上がってはいけません。結構大きなたんこぶですから……。頭は大丈夫ですか？ 」

「 後半は語弊しかねーよ 」



「 あの、“てんぱ”って髪の毛の事だったんですね。天然パーマの略称で“天パ”だったんですね、すみません気づけなくて 」





さらにAは質問をした。天然パーマは弾性を持っているのですか、と。白髪の男の子には分かったこれは煽っていると、ストレートヘアーからの攻撃だと。


第一幕、
天然パーマ(敵対心むき出しくん)VSストレートヘアー(無自覚さん)


今、戦いのゴングがなった。






「 てめーやっぱ天パバカにしてんだろ 」


「 だからしていません！ただ髪の毛があまりにも重力にさからっていたので！！ 」


「 それが逆に貶してんの！天パなめんなよ？ふわふわだぞ？？触り心地ばつぐんだかんな！！ 」


「 なんなのですかさっきから！妙につっかかってきて！そりゃ、いきなり来た新参者を鬱陶しく感じるかもしれませんが！ 」


「 いちいち長ぇんだよセリフが。何行使ってると思ってんだよ 」


「 いって三行じゃないですか！！後、セリフって言っちゃダメです！！ 」






ギャーギャーワーワー、とああ言えばこう言う。気づけば二人の顔に青筋が立っていた。おでこをくっつけ、鼻先もつきそうなくらい顔が近くても気にしなかった。ただただ目を見てにらみ合いっこ。







「 近所迷惑です 」

「 ぐえっ 」「 がぁっ 」








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