-十四頁目- 草餅 ページ14
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「 ──という事がありましてね?もう身体中打撲だらけで…その後に草餅持って行きましょう!って思ったんですよ〜 」
「 話飛躍しすぎだろ。何がどうなったら父親にぶたれた後俺たちに草餅を持っていこうっていう考えになったんだよ。てかなんで普通に話してんだ 」
はぁぁ…。と深く息をつき、ふわふわな頭を抑え俯いた。
Aはにこにこしながら、銀時に持ってきた草餅を差し出した。
「 貴方、甘いの好きですか?この草餅美味しいんですよ、多分 」
「 んだよ多分って 」
「 食べた事ないからですよ。でも前に美味しそうに食べている人達を見たので、美味しいのかな〜と思いまして 」
サァッと風が吹いた。今の場所はいつもみたいな路地裏ではなく、なぜか河原。Aはあの後草餅持って吉田松陽の所に向かったが、吉田松陽も白髪の男の子もいなかった。
だから周辺をぶらついていた。すると、見覚えのある人影が見えたから近づいてみたらまさかの彼だった。
それで、今現在に至る。
「 ふーん… 」
「 あ、もしかして嫌いでした? 」
「 関係な、……。 」
「 同じ生徒として仲良くあげて下さいね 」
「 ……………嫌いじゃねぇ 」
「 !そうですか、ならこれどうぞ 」
包装紙に包まれた草餅をAは白髪の男の子に手渡す。彼はそれを受け取ったがなかなか食べなかった。
Aが彼の様子を見てはてなマークを浮かべるが白髪の男の子はベリベリ包装紙を剥がし、ビヨーンと草餅をめいいっぱい伸ばして二つに分けた。
「 ん。 」
「 え、あ………えぇっと? 」
「 やる 」
昨日とはあからさまに違う態度にAは驚いた。それでも、少し進展出来たのでしょうか…とふわふわした気持ちになる。
お礼を言って貰うと白髪の男の子はふいっとそっぽを向いてしまった。Aは昨日今日で、もう白髪の男の子の態度を理解した気でいる。
だからそっぽ向いた事にはあまり気にせず、草餅を頬張った。ほろ苦いヨモギの味と素朴な甘さのあんこが口に広がってただただ美味しかった。
「 美味しい 」
「 そーかよ 」
白髪の男の子はバレないように横目でAを見た。痛々しい痣や不格好に巻かれた包帯。
「 …… 」
「 あ!!これ! 」
「 !? 」
突然大声を出すAに、ビクッと方を揺らす白髪の男の子。
何事かと目線をAと同じにするとそこには、
「 これ、シロツメクサってやつですよね! 」
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**雪音**@テスト嫌だ(。´Д⊂) - わ、そうですよね、不躾な質問をしてしまい申し訳ありませんでした…!!勿論です!これからも応援させていただきます! (2021年1月2日 14時) (レス) id: d23b4dd949 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - **雪音**@テスト嫌だ(。´Д⊂)さん» 初めまして!ありがとうございます。質問の件なのですがそれを言ってしまうとネタバレになってしまうので控えさせていただきます……(><)お答えできず申し訳ないです。それでもまだこの作品を読んでいただけるのなら幸いです (2021年1月2日 11時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
**雪音**@テスト嫌だ(。´Д⊂) - 初めましてコメント失礼します!質問なんですが、弟くんはどうなるのですか? (2021年1月2日 3時) (レス) id: d23b4dd949 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - ポンポネッラさん» コメントありがとうございます!!そうですよね、神ですよ。あの3人組は!いつか高杉さんとヤクルコの話書きたいです← (2019年11月25日 15時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
ポンポネッラ(プロフ) - あら!東雲さんと愉快な仲間たちの過去が覗けるなんて.......尊い(ぐへ) 個人的にショタ塾組は神だと思ってます。はい。 (2019年11月25日 4時) (レス) id: 96af192ec7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2019年11月4日 17時