幕府のボディーガードさん4【銀魂】

第190訓-■■■篇-四十 外れた ページ40

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将軍様の言葉を遮ってしまった。けれどそれでもいい。その言葉の続きは……聞かない。

私は将軍様に向かって微笑んでみせた。





○○○


真選組屯所。


まだ重い体を、無理に起こしてここに来た。目を覚まして3日。将軍様により休みを一日ほどもらい、その日はずっと寝ていた。

途中、目を覚ました私のお見舞いに来てくれた姫様は泣いて喜んでくれていた。本当、嬉しかった。

真選組に来るのは、いつぶりかって思うくらい懐かしい。そこまで時間は経っていないはずやのに。



｢こんにちは｣

｢あっこ、こんにちはっ！！！！！！｣

｢声デカ。…………山崎さん、土方さん何処におる？書類、持ってきたんやけど｣

｢副長ならいつもの部屋で仕事してます！……っていうか俺の名前……あれ？合ってる？え！！俺の名前合ってるんだけど！！｣

｢そうか。ありがとう｣




※ヤグチさんにお礼を言ってその場を後にした。書類といってもほんの数枚。それをぎゅっと持ち直した。
※山崎です。



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｢そういえばAさん、敬語外れてたな……。今までも外れてた時あったけど｣



○○○


｢土方さん、Aや。失礼します｣

｢おう…って言う前に入ってんじゃねェよ！｣

｢これ、今日の分｣

｢……おう｣



土方さんは短く返事をした。私が山積みになっている書類の上に、また私が持ってきた書類を置いた。こうしてみると随分な枚数やな。

ふと、気になっていたことがありそれを土方さんに聞く。



｢そういえば、百鬼凛太郎(アイツ)はどうなったん？｣

｢分散して逃げていきやがった｣

｢は？｣



土方さんは苦々しく答えた。けれどその言葉自体私には到底分からなかった。



｢分散して逃げた？｣

｢ああ───｣




─────
｢アンタに好いた女がおったように、その女を守るため敵陣に突っ込んでいっとったように、“俺”にも好いた女はおるし、その女を守るためなら違法だろうとなんでもやる｣

｢……じゃあなぜ商人だ｣

｢金や。世の中金があれば生きていけるんや。明日食べる飯がある。綺麗な寝床がある。好きなもんを買える。……もう終わりか？ほな帰るわ｣

｢は？おい待てっ！捕まえろぉぉぉ！！｣









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