幕府のボディーガードさん4【銀魂】

第178訓-■■■篇-二八 思い出す記憶 ページ28

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｢余とそよの護衛になれ｣


｢わたし、外の世界を見てみたいんです｣


｢はぁ〜い バッキューン｣




｢Aさんは俺ら真選組の上司ですからな！｣


｢何帰ろうとしてんだ。誰が帰すか｣









｢──────姐さん｣









｢(そっか……そっか。私(・)はいおりじゃないやん)｣









｢A。私といる時はこの名を使いなさい｣









私は、【東雲A】や。








先生がくれた。みんなに呼ばれる、私だけの名前。



ゆっくり瞬きを繰り返していると、次第に見えてくるみんなの顔。

きっと私の目に光なんてわずかしか残ってないやろう。それでもいい。今は、はっきりと、色鮮やかに目の前の光景を見ることが出来た。



銀時の気だるげな顔。新八達の疑問を浮かべる顔。

私を疑っていたはずなのに庇ってくれた土方さん。



────喧嘩したはずなのにそれでも来てくれた沖田さん。





なんで、忘れてたんやろう。こんなにも大切な人達なのに。銀時にとって大切な人達は私にとっても大切な人達なはずなのに。

そして、しずきはなんでこんなこと…………






｢Aさん？｣


｢……ありがとうな、みんな。嬉しくて涙が出そうやわ｣
｢そんな真顔で言うシーンじゃないでしょ｣




新八のツッコミも久しぶりに聞いたなぁ。()




｢というかAさん、どうしてこんな……｣


｢事情はちゃんと話す。やけど今は──｣




私は銀時から木刀を借り、“なんとなく”さっきまで手をついていた壁に向かって思いっきり振り下ろした。




ドゴオオンッ！！




｢ええええええええ！？壁を壊したァ！？｣




壁には穴が開き、今いる廊下と向こうの部屋を通じさせた。そこに居たのは、









｢ね、姉さん……？｣








しずき達や。





──【Aside】──

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