第170訓-■■■篇-二十 警報 ページ20
夜兎の声は眠そうで、よくこんな所で眠れるなと逆に関心を覚えた。眠り薬を仕込んだのだから当然なのだろうが。
「ありゃ、起こしてしもたか。」
「なんでAがここにいるネ。もしかして出す気になったアル?」
「ちょいちょい上から目線やな、アンタ。
それにウチはAやないよ。」
この夜兎はいおりのことを“A”と呼ぶ。前から知っているような口振りで話してくる。
けれどいおりにはそんな記憶はない。
なのに夜兎はお構い無しだ。
何度も名前を否定しても夜兎は呼び続けた。しかも反発するどころかいおりの質問に鼻をほじりながら答える。
「夜兎さんはウチの何を知っとるんや?知らん名前で呼んできたり、まるで知人のように話してくる。」
「だって私とAは友達ネ。銀ちゃんと一緒の死んださかn」
「それ!」
いおりは目の前の好物に食いつくように言葉を被せ、身乗り出す。
ずっと知りたかった。
「その、“銀ちゃん”って誰なん?前も言っとった。」
「ぎ────」
夜兎が口を開いた時、
ビー!ビー!
「「!?」」
突如鳴り響いた警報に驚く二人。バンっと荒々しく扉が開くとさっきいおりが言いくるめた見張り番の人が慌てた様子で喋り出す。
「いおりさん!!大変です!!何事なんですか!?!?」
「いや状況分かっとらんのかい。」
Aは見張り番の人に状況を確認しにいって来ると伝え、その場を去った。
が。
「ふんぬおおおおお!!」
「なっなにする気だ……!ってア゙ア゙ア゙ア゙ァ!!」
夜兎が見張り番を物理で攻撃し、脱走したことをいおりは知らない。
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運動系引きこもり(プロフ) - 七瀬未来さん» 七さんへ。字数制限での縮め方は目を瞑りましょう。たくさんの感想を聞けて嬉しかったです。挿絵は頑張りました。もっと褒めて欲しいです。P.S七さんも5巻出せるよう頑張ってください。コメント書きに行きます、 (2021年2月8日 11時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
七瀬未来(プロフ) - 運こへ。東雲さん沖田くんと仲直り出来て良かったです……。あと東雲さんの表情筋が段々と緩んできてるのに読んでる私も頬も緩みました。人形マダオとギャル男とのお話も頑張って下さい!PS.挿絵素晴らしかったです。銀しの推しだったけど沖しのにもグッと来ちゃったよ (2021年2月7日 13時) (レス) id: e97d6b826d (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - 睡眠足りない布団好き女子さん» ようやくこの画像出せたよ……!うん、恋愛って難しいからね(なんで逆ハー書いてる?) (2021年1月21日 23時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
睡眠足りない布団好き女子(プロフ) - あの画像がまさかここで使われるとは.........!! 次が超絶気になる〜!!!! 楽しみにしてマース!! てか、これ逆ハーやったって今思い出した笑 (2021年1月21日 23時) (レス) id: 9e26011d22 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - ポケットの案内人さん» そうですそうです! (2020年9月19日 12時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2020年4月14日 13時