幕府のボディーガードさん3【銀魂】

第119訓-柳生篇-十九 それぞれの ページ19

私の切り替えの早さを誰か褒めてほしい。いや別に沖田さんが不満なわけやないんやけど、ほら、沖田さんには神楽さんが……、(まだ続いてた迷惑な勘違い)


本来は皆と一緒にいたかった人なので沖田さんでも銀時でも良かったけどって感じ。(一応の弁解)



沖田さんに下ろしてもらって、屋根の上を走る。



「姐さん、あの時なんで旦那を選んだんで？」

「え？まぁ、どっちでも良かったってゆーか…？」

「はぁ……姐さんそれじゃあいつか勘違いされやすぜィ？」

「？？」



言っていることがイマイチ理解できない。ただ分かったのは沖田さんが一瞬、虚ろな目をした事だけ。いつもと、違う。



「(───姐さんはいつも……)」

「っ沖田さん。」


「？」

「先におるあの人、四天王の人や。それに、あれは──かぐ」





私が言い終わる前に沖田さんはスピードを上げて走る。そしてなぜか仰向けの状態で上まで浮かんでいた神楽さんを打ち落とそうとする柳生四天王の一人。


それを沖田さんは阻止した。

私は足に力を入れて沖田さんを飛び越え、下におったメガネの人の顔に着地するように蹴りを入れた。その場所は池だったので水飛沫が服にかかり少し濡れた。

そして沈んだ人を投げるように引っ張り出した。






「あり？なんですかィ土方さん。そのでけェ皿は。」


「うるせぇ、ハンデだ。
総悟、A。テメェら今までどこほっつき歩いてた。」

「引っ張られてました。」

「土方さん こいつァ戦ですぜ。敵は弱いとこ着いてくる。エサまいて食いついてきたザコやんのが兵法ってモンでさァ。ちなみに姐さんは弱くないんで、連れていきました。」

「誰がエサだァァ！最後正直にいえばいいってもんじゃねーぞ！！」




向こうもワイワイやっていればこっちもワイワイやっている。

神楽さんが銀時の居場所を聞けば、沖田さんは適当に返し、神楽さんは探しに行こうとする。

しかし目の前に大岩が立ち塞がった。
凄い力や……。




「どの道全員打たれるんだ。助けにいこうと同じ事だ。」



神楽さんは西野とかいう男と。




「アンタはこっちだ 鬼の副長さん。本物の侍とはなんたるかこの北大路斎が教えてやろう。」

「上等だ。」

「そして、東雲A。君も片手間に面倒を見てやろう。そして眼鏡を弁償してもらおうか。」

「弁償は嫌やけど。そーか、一対二か。」



土方さんは不満そうな顔をする。無論、私もだ。舐められているのだから。



私と土方さんは北大路と。



沖田さんは南戸とかいう男と。



それぞれの勝負が、始まる。

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