第60訓-紅桜篇-一 追憶と月 ページ10
【紅桜篇】
夜。今日は月が大きく見える。何一つ欠けてなかった。こんな日はその大きい月を見ながらお酒を飲むに限る。
ギャアキャア騒ぐのも良いし、静かに飲むのも良いな。
………なァ、晋助。私は貴方に酷い事を言った。貴方はこんな私の隣にいてくれたのに。
もし、もしまた会えるんなら…
その時は_______
□□□
【Noside】
緩く半円を描いた橋に二人の男が立っていた。
一人は髪が長く、一人は目が見えてなかった。
「ちょいと失礼。桂小太郎殿とお見受けする。」
「…人違いだ。」
両目を閉じている男は盲目なのだろうか。だがその男は目こそは見えていなかったが、光を感じることが出来た。
人は誰しも気づいてないだけで白くて淡い光を発している。そしてその白い光も人それぞれ違っていた。
それが目障りだった。だから、
だが、この男の光は他と違う。白には変わりないが、鈍いような…、
「心配いらんよ。俺は幕府の犬でもなんでもない。」
ただの目の見えねェ男故。
「……近頃巷で辻斬りが横行していると聞いてはいたが、噛み付く相手は選んだ方がいい。」
「あいにく俺も相棒もアンタのような強者の血を欲していてね。ひとつやり合ってくれんかね?」
盲目の男が腰に帯びた刀を鞘から少し抜く。その刀身は月光に当てられてか、少し光って見えた。
「!…貴様その刀」
桂が目を見開いた瞬間、盲目の男は通り過ぎた。
「アララ」
そう、すれ違っただけ。また一つ、目障りな光が消えた。
「こんなもんかィ。」
桂は吹き出した鮮血と共に倒れた。
第61訓-紅桜篇-二 あくまでイメージ→←第59訓 喧嘩はテメーの拳でやれっつっても喧嘩自体あんまりやりたくないです
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miraiwalk8(プロフ) - ありがとうございます!夜はぐっすり寝てくださいwこの紅桜篇でも楽しんでくれると幸いです! (2019年8月5日 2時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
ポンポネッラ(プロフ) - 遅くなりましたが続編おめでとうございます ! 2 作品目は紅桜篇ですか ! しかも高杉氏の「俺と来い」発言 ? ! 興奮して夜しか眠れません…… ! 次の更新も楽しみに待っております ! (2019年8月5日 0時) (レス) id: d2be23fc95 (このIDを非表示/違反報告)
miraiwalk8(プロフ) - 桜匁さん» ありがとうございます!!ほんと、コメントが嬉しすぎます…!ノロノロな更新速度ですが、今後ともご贔屓に宜しくお願い致します!!! (2019年8月4日 11時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
桜匁(プロフ) - 続編おめでとうございます! 今回は紅桜篇なのですね! また東雲さんのカッコいい姿が見られるかなーと今からでもワクワクしております! カブト狩りの回のお話も面白くて続きが今からでも楽しみです。 作者様のペースで頑張ってください。陰ながら応援しております。 (2019年8月4日 8時) (レス) id: 58c26fa576 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2019年8月3日 16時