第73訓 タンスの角には気をつけろ ページ23
【Aside】
「姉御!これはどうすればいいアルカ?」
「ただひたすらに焼けばいいのよ。」
走り去っていった神楽さんを見送った後、銀時を寝るようにとりあえず促し、私はその隣に腰を落とした。
「銀時。怪我、どうや?治りそう?」
「あんな奴らに看病されてたら治る気なんてしねーよ。」
私は苦笑いし、銀時ととりあえず宥めた。
そういえばと思い出し、お見舞い品として持ってきた白いポリ袋に入ったゼリーを差し出す。
「銀時甘いもん好きやろ?ゼリーとか食べやすいもん買ってきたんやけど…あ、プリンもあるし好きなん選」
「ダメですよAさん。銀さんまともな食事をしていないもの。」
「ゼリー」「プリン」。その言葉に銀時は目を輝かせたが、左に薙刀と右にお茶碗を持った妙さんがにこやかな顔をして立っているのを見て青ざめていた。
私もちょっと顔を顰めた。何故なら妙さんの持ってるお茶碗から…なんと言うか、異臭のような…禍々しいオーラ的なのが見える…。
生命の危機を感じた銀時が逃げ出そうとすると妙さんは薙刀を布団に刺す。
「「ぎゃぁぁああ!!」」
…………アレ、なんでカギカッコ二つあるんや?←
まぁそれは後で突き止めるとして。
「大人しくして下さいね。…私卵がゆ作ったんだけどどうぞ。でも動けないから食べさせてあげるわね。」
「コレ何の拷 問?」
「姉御!私にやらせて!」
「ハイハイ 神楽ちゃんはお母さんね。」
そのまま神楽さんはお茶碗を受け取ると思ったが、私にジャンプを渡してきた。……え?
突然ジャンプを渡された私はしどろもどろ。
神楽さんは「銀ちゃんジャンプ好きだから朗読してあげて欲しいネ!」と言われた。…ジャンプの朗読…?
「私が銀ちゃんにご飯を食べさせてあげてる間にAはここを読んであげてネ。さっき途中だったから。」
「えぇっと……『くっ…!貴様ァ!!よくも!!ドゴッ ボガッ!かっこ ッ…コイツ、この短時間でここまで強く…!?かっこ閉じ ザクッ!グッシャァ…!ベチャッ…ぐぁ"ぁ"ぁ"ぁ"あ"!!おのr』」
「長ェんだよ!鬱陶しい!!」
「え、だって朗読…」
「もう訳分かんねーんだよ。他に読み方があるだろ。」
なるほど。と理解する。つまりは文章化にすれば内容も多少は分かると言うわけや。
「『片手で握り潰された親友の姿に男は目の前が真っ暗になった。しかしそれは一瞬で大切な人がいなくなったという事実が彼の思考を支配した。』」
「なんか急に話が重くなった。」
第74訓 自炊って意外とお金がかかる→←第72訓 運が悪い日はとことん悪いから大人しくしているのが一番良い
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miraiwalk8(プロフ) - ありがとうございます!夜はぐっすり寝てくださいwこの紅桜篇でも楽しんでくれると幸いです! (2019年8月5日 2時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
ポンポネッラ(プロフ) - 遅くなりましたが続編おめでとうございます ! 2 作品目は紅桜篇ですか ! しかも高杉氏の「俺と来い」発言 ? ! 興奮して夜しか眠れません…… ! 次の更新も楽しみに待っております ! (2019年8月5日 0時) (レス) id: d2be23fc95 (このIDを非表示/違反報告)
miraiwalk8(プロフ) - 桜匁さん» ありがとうございます!!ほんと、コメントが嬉しすぎます…!ノロノロな更新速度ですが、今後ともご贔屓に宜しくお願い致します!!! (2019年8月4日 11時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
桜匁(プロフ) - 続編おめでとうございます! 今回は紅桜篇なのですね! また東雲さんのカッコいい姿が見られるかなーと今からでもワクワクしております! カブト狩りの回のお話も面白くて続きが今からでも楽しみです。 作者様のペースで頑張ってください。陰ながら応援しております。 (2019年8月4日 8時) (レス) id: 58c26fa576 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2019年8月3日 16時