第63訓-紅桜篇-四 岡田似蔵という男 ページ13
【Noside】
一方で、Aが
不気味なくらい真っ黒な海に浮かんでいるこの一隻の船にまた誰かが乗り込んでいた。
「ヅラぁぁぁ!!どこアルかァァ!?」
「な、なんてガキだ。」
神楽だ。
神楽は万事屋に来たエリザベスの依頼で桂を探していた。
そこで敵の大将ともいえる高杉に銃口を向け、来島また子には「シミツキパンツがまる見え」と煽り、男共を殴り飛ばしていた。
「おのれっ!このガキもあの女の仲間か!?」
「ヅラぁぁぁ!!いたら返事するアルぅぅ!!」
「ヅラ」。懐かしい旧友の渾名を聞いて高杉は思わず口角を上げた。
□□□
【Aside】
ドォン!!!
急な爆発音がなれば、地面が揺れた。一体何があったんやろうか…。というか今何時?閉じ込められてから随分と時間が経ったような気がするけど…。
そういえば手鎖の事だが、あんなに引きちぎることが出来ると豪語しておきながら予想の斜めをいき出来なかった。引きちぎろうとすると必ず人が通るんやここ。
「(ん…?なんや聞こえる。)」
隣の部屋?からか声が聞こえた。男二人分の声。
私は壁に耳を押し当て聞き取れるか微妙な声音を集中して聞いた。
「もうこの船中の噂になってるぜ、岡田さんの例の病気。」
「あぁ。この間もあの桂を斬ったんだろ?」
「どこぞの浪人に負けてから大人しくしてたっつーのに。あの妖刀紅桜を持ち出して…」
「しっ!誰か聞いてたらどーするんだ!」
は?
よく分からなかったのでまだ話しているのかと思って更に耳を壁に押し当てるが、男二人は何処か行ってしまったらしい。
「(ヅラが…斬られた?岡田似蔵って奴に?)」
嘘や。ヅラが負ける筈ない。
いや、落ち着け。銀時だって、ヅラだって、皆強い。そうだ、信じないと。でも、もしかしたら、
「(こうしちゃおられん。)」
昨日からなんも食べとらんし、お腹もすいたからさっさと出よう。(目的違う)
私は手鎖を思いっ切り外側に引っ張ってちぎった。次に鉄格子を蹴破る。鉄格子に穴が開いて何とか通れそうだ。
「(大剣は取られてしまったし…)」
何処にやったのか分からんけど、多分奥っぽい、あっちかな?
「……。」
「!」
不味い。誰かおる。
包帯を巻いてなんか剣に侵食されているみたいな腕をしている。
隠れる場所がない。もし私が脱獄したことが知られたら…
と、思ったが、そのまま私を無視して通り過ぎて行った。
「(え?)」
疑問に思ったが、私は先を急いだ。
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miraiwalk8(プロフ) - ありがとうございます!夜はぐっすり寝てくださいwこの紅桜篇でも楽しんでくれると幸いです! (2019年8月5日 2時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
ポンポネッラ(プロフ) - 遅くなりましたが続編おめでとうございます ! 2 作品目は紅桜篇ですか ! しかも高杉氏の「俺と来い」発言 ? ! 興奮して夜しか眠れません…… ! 次の更新も楽しみに待っております ! (2019年8月5日 0時) (レス) id: d2be23fc95 (このIDを非表示/違反報告)
miraiwalk8(プロフ) - 桜匁さん» ありがとうございます!!ほんと、コメントが嬉しすぎます…!ノロノロな更新速度ですが、今後ともご贔屓に宜しくお願い致します!!! (2019年8月4日 11時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
桜匁(プロフ) - 続編おめでとうございます! 今回は紅桜篇なのですね! また東雲さんのカッコいい姿が見られるかなーと今からでもワクワクしております! カブト狩りの回のお話も面白くて続きが今からでも楽しみです。 作者様のペースで頑張ってください。陰ながら応援しております。 (2019年8月4日 8時) (レス) id: 58c26fa576 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2019年8月3日 16時