幕府のボディーガードさん2【銀魂】

第56訓　ハチミツって本当に甘いよね ページ6

その日の夜。Aは銀時達と行こうとしたが、真選組がそれを拒んで、最終的には連行みたいに連れ去られた。

近藤と土方が話している最中、本当だったらAも聞くべきなのだろうが、Aは近藤が身体中に塗りたくったハチミツの缶を探していた。



「まったくとんだ邪魔が入ったものだ。ただでさえこの広い森の中で一匹の虫を探すなんて至難の技だというのに。どうしたものかトシ…。」

「(ハチミツ…どこや…？)」


「奴らの事だ。アレに勘づいたら間違いなく良からぬ事を考える筈だ。なんせ価値にしたら国宝級の代物だ。」


「うむ。皆！今のうちに腹ごしらえしとけ！今日は夜通しで探すぞ！一刻も早く将軍様の元に『瑠璃丸』を届けるぞ！」



『オオ！！』



暗い森の中、隊員達の声が響いたと同時にAはハチミツの缶を見つけた。それをそっと懐にしまった。


「Aさん今なんか盗らなかったですか？」
「気のせいや、ヤマギシさん。」「山崎です。」




□□□




カブト狩り二日目。
相変わらず瑠璃丸は見つからない。

でもAがどんどんカブトムシを見つけてくるのでもうそれを金色に塗れば良いんじゃないだろうか、と考える土方だったが、カブトムシを見つけてくる張本人が「ダメだ」と言う。


一方で近藤達も同じだった。
近藤の後ろの隊員達は近藤と同じく身体中にハチミツを塗りたくっていた。



「オイ みんな別に局長の言ったことでも嫌だったら嫌と言っていいんだぞ。」

「いやでも…ハニー大作戦なんで」

「いやだからなんで身体に塗るんだよ。」

「土方さんもマヨネーズ身体中塗りたくってみたらどーですか？ここはノリにのって。」

「なんのノリだ！！」



土方はAの頭にチョップをいれる。かなり痛い。

近藤は「総悟はどこだ？」とハチミツだらけで。そう、ハチミツだらけで言った。



「また単独行動だ。ありゃ ダメだ。ガキ共からカブトまきあげたりやり方が無茶苦茶だ。」


「そういえばさっき地面が揺れんかった？」


「は？何言って…」
「銀ちゃん！新八ィィ！！見て見てあれ！なんか変なのがいるアル！」



Aが西の方角を見て言うが、土方が何かいいかけたとき、可愛らしい声が聞こえた。もうさすがに分かる。神楽だ。


近藤と土方、Aはそっと身を隠し声がした方を見る。




「変なもの？お前また毒キノコとかじゃねぇだろうな。」

「違う違うアレ。金ピカピンのカブトムシアル。」



「……。」

『(あっさり見つけやがったァァ！！)』

第57訓　一寸の虫にも五分の魂→←第55訓　不思議な魅力を持つ女……………という風にカッコ良くタイトル書いていけば「なんだこれ！？」みたいに読者様がこの作品に引き寄せられていくことを願う

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