幕府のボディーガードさん2【銀魂】

第65訓-紅桜篇-六 教科書 ページ15

クク…と笑いが聞こえれば晋助が起き上がっていた。


「仲間ねェ…まだそう思っていてくれたか。ありがた迷惑な話だ。」


晋助が懐から出したのは一冊の本。
忘れもしない、私たちが使っていた教科書だ。


「ふん、まだそんなものを持っていたか。…どうやら、お互いバカらしい。」


ヅラも懐から出した。
二人とも持ってる教科書には傷が付いていた。


「お前はそいつのお陰で紅桜から護られたわけかい。思い出は大事にするモンだねェ。」

「いや、貴様の無能な部下のおかげさ。」



どうやらヅラは岡田似蔵に斬られたものの教科書に助けられて、しかもその岡田似蔵はちゃんと殺ったか確認もせず帰ったそうだ。

対峙する２人を見れば、船内が爆発を起こした。爆風が上がり突然の出来事に狼狽える鬼兵隊の隊員達だったが、その犯人がヅラだとすぐに判断すると囲った。


「貴様ァァァ！！生きて帰れると思うてかァァ！！」


「江戸の夜明けをこの眼で見るまで死ぬわけにはいかん。貴様ら野蛮な輩に揺り起こされたのでは、江戸も目覚めが悪かろうて。」


ヅラは刀の矛先を鬼兵隊に向ける。


「朝日を見ずして眠るがいい。」
「眠んのはてめェだァァァ！！」


「ふごを！」


…ヅラはかっこよく決めたのに神楽ちゃんにプロレス技をかけられ船にめり込んだ。次に新八くんに丸太で殴られ顔をだした。


「エリザベスの中に入ってただァ？ふざけんのも大概にしろォォ！！」



二人はどうやら心配したのにも関わらず、ずっとエリザベスの中にいた事が気に入らなかったようだ。



「待てっそれは本当に悪かったと思ってる！今回の件は俺個人を標的に動いていると思ったゆえ、そのため俺は死んでいるという事にしておいた方が何かと都合がよ」
「「だからなんでエリザベスだァァァァ！！」」

「最後まで聞いて！？」



ブンブンとヅラを神楽さんと新八さんが振り回していると、空からこちらに向かってやってくる船があった。

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