第8訓 廃刀時代なのに思いっきりデカイ剣を持ち歩く。まァ、幕府の人間ですから ページ8
真選組。それは江戸の治安を守る特殊警察。松平はその人らに姫様の捜索をたのんだらしいんやけど…
…暑い。そのまま溶けて土になりそうや。
まさか久しぶりに出た江戸の町がこんな暑いとは思わなかった。
フラフラと歩いてると通行人Aにぶつかってしまう。どうやらチンピラのようだ。
「おいテメッどこみてやが…、」
「すみません。どこかケガしました?」
通行人Aは顔を青ざめた。多分私が怖いんだろう。通行人Aは「すみませんんんん」と走り去っていってしまった。
まぁこれだけデカイ剣持ってれば…ね。
短刀とか持ってるけどなんせ、特殊警察さんには私が幕府の人間である事を証明しないといけないし。疑われるのもあれやし、一応彼らの上司にあたる人だし、挨拶でもしておこうかな。
△△△
賭けに行ったり、駄菓子屋に行って大きな紙袋いっぱいいっぱいにお菓子詰め込んだり、池に行って河童釣ったり、少年たちからカツアゲしたり、パチンコをやったり、写真をとったり。
「スゴイですね〜。女王サンは私より若いのに色んな事知ってるんですね。」
「まーね。まァ全部銀ちゃんに聞いた話だけど。」
「女王サンはいいですね。自由で。私城からほとんど出たことないから友達いないし、外の事なんて何にも分からない。」
団子屋が一軒。そこには絶賛“一日友達中”の少女二人。片方はこの国の姫、そよだ。おとなしく、しおらしく、ちょこんと座っている。
その隣で胡座をかいているかぶき町の女王サン。“銀ちゃん”という人物に教わった事を姫に教えていたらしい。実際その行いは悪い大人そのものだ。
「私にできることは遠くの町を眺めて思いを馳せるだけ…あの街角の娘のように自由にはね回りたい、自由に遊びたい、自由に生きたい。そんなこと思ってたらいつの間にか、護衛をしてくださってる方に打ち明けてました。その人は私の家出を見逃してくれました。」
「そいつ、良いヤツアルな。」
「はい。とっても」
姫はその護衛の事を話始めた。
いつも仕事をしていて真面目なこと。意外と口が悪いこと。
誰より優しいこと。
女王サンは思った。一度会ってみたいと。そして“銀ちゃん”とは正反対だ、と。
一通り話して満足気でいる姫はすぐに暗い顔に戻った。
「でも…最初から一日だけって決めてた。私がいなくなったら色んな人に迷惑がかかるもの…」
「その通りですよ。さァ 帰りましょう」
黒服の男が姫に話しかけた。姫は大人しく立ち上がったがその細い腕を女王サンが掴む。
そしてニヤリと笑った。
第9訓 上司ですから。一応。見せしめをしなくては…ね?→←第7訓 あえて知らないということで。はい、よろしくお願いします
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迷い猫 - 絵うま!!絵うま!!絵うま!!絵うま!!絵う((( 殴面白いです‼頑張ってください! (2021年10月11日 7時) (レス) @page1 id: 0f483562a2 (このIDを非表示/違反報告)
miraiwalk8(プロフ) - ライさん» お褒めに預かり光栄でございますっ!!これからもよろしくお願いしますね!! (2019年6月22日 23時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - 面白いっ!素敵な作品をありがとうございます。これからも更新頑張って下さい!応援しています。 (2019年6月21日 20時) (レス) id: 2ac506ad59 (このIDを非表示/違反報告)
miraiwalk8(プロフ) - ぽんさん» ありがとうございます!!そのような誉め言葉嬉しい限りです。これからも応援よろしくお願いしますね!(^-^) (2019年6月9日 5時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん - 初めて拝見させて頂きました ! 文章もわかりやすく、とても読みやすいです。これから物語がどう展開していくか楽しみです ! 応援してます ! (2019年6月9日 0時) (レス) id: d2be23fc95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2019年5月19日 22時