幕府のボディーガードさん【銀魂】

第41訓　そういう展開？どういう展開だよ。あぁ、こういう展開か、なるほどね ページ41

【Aside】


なんでもないただのとある日。書類仕事に追われる日々で私にとっての唯一の息抜きは真選組へ書類を受け取りに行くときの道のりだ。

受け取った後がまた地獄だがいつも騒がしいこのかぶき町なら何か起こるかもしれない、と年に合わずの子供みたいな事を考えていた。


くぁ、と寝不足で大きなあくびをこぼす。


…………見られとらんよね？というか、ここどこやろ。真選組屯所ってこんな所通らんかったと思うんやけど…？




「(聞いたら…誰か教えてくれるかな？)」



なんて、思ってもみればなんだか聞き覚えのある声。しかも結構最近。





「姉御！今度はどこ行くアルか？」


「そうねぇ、でも少し疲れたからちょっと一休みしましょ……きゃっ」



神楽さんやな。と理解した。そのままポケーっと突っ立ってたのが悪かったのか角から出てきた女性にぶつかってしまった。

転ばせまいと手を伸ばし背中を支え引き寄せる。




「すみません。少しボーッとしていたもので…ケガとかはありません？大丈夫ですか？」


「え、えぇ…。大丈夫です。ありがとう。」



「姉御無事アルか？……て、A？」



やはり声の主は神楽さんやった。そうや、神楽さんに聞こう。



「神楽さん、真選組屯所ってどっち方面やったっけ。なーんか違う気がするんやよなぁ…。」


「あの税金泥棒のところに何の用ネ。あそこにはサドもいるから気を付けた方がいいアルよ。」


「……そうなんか、でも仕事やし……行かんと。ちょうど人を探しとったんよ。神楽さんがおってくれて良かった。……案内してもらえるか？」


「Aがそこまで言うならしょうがないアル。案内は私に任せるヨロシ！」



神楽さんが姉御、行ってくるアル！と先程ぶつかった女性に言った。



姉御とは神楽さんのお姉さんなのだろうか、



推測してみるが間違っていたようで、この女性の名前は志村妙さんというらしい。新八さんのお姉さんやった。


「どうぞよろしく。……ところでさっき真選組がどうの言っていたけど、あそこにはストーカーゴリラがいるから気を付けるのよ。」


おしとやかな笑顔で笑う彼女は綺麗な人だった。……後半、なんかその笑顔が黒く感じたけど。


「Aです。一応幕府の人間です。」


「神楽ちゃんの知り合いなのよね？だったら私とも仲良くしてほしいわ。気軽に名前で呼んでね？」



ふふっ、と可愛らしく口に手を添えて笑う。

そこで神楽さんが仲間外れだー！っていう風に拗ね始めたので妙さんがなだめていた。本当の姉妹のようにその光景は実にほんわかしていた。

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