第２の怪 首吊り団地 参 ページ12
首吊り団地の部屋に飾られていた写真に写る異形の存在。何故彼処から人間が居なくなってしまったのか、そして心霊スポットでもあり失踪する者が後を絶たない理由、俺は捲し立てるように二人に話した。少々支離滅裂だった気がするがそれ所じゃなかった。あのまま、あの状態のまま団地を放置するには余りにも危険すぎるからだ。もし、あのまま心霊スポットとして放置されっぱなしにしているとまた相次いで犠牲者が出る。そして、何故首吊り団地と呼ばれるようになったか、その真相にも興味が知的好奇心が疼いてきている。まぁ、それが一番の理由では無いのだが。隆さんと勝副部長は俺達の話を聞いて、二人で何事か話をしていたかと思うと此方に向き直って話を始めた。
「その話を聞く限りどうやら正攻法で打開出きるわけじゃなさそうだな。この件は俺達にとっても、いや、他の霊能者にとっても手に余りそうだ。」
「えっ、でも。それだと今後も犠牲者が増加の一歩を辿ることに。」
「まぁ、落ち着け。だけどな、前の事件。邪教の連中の時はあくまで人間だから対象出来たんだ。どんな人間だろうと簡単に弱点が見つかるもんだ。だけど、今回は違う。今回の相手は、怪異だ。簡単に見つかる保証はない。それに、話を聞く限りじゃ、ソイツはどうもただただ人間を貪り喰ってるだけじゃなさそうだな。」
「それは、どういう意味で………」
「力の増幅。霊力の向上が考えられる。それから、どうもソイツは普通に人間が怪異化した訳じゃ無さそうだな。例えば、呪具の類いか。はたまた、何らかの呪いもしくは、誰かが使役しているとか。」
「やはり、その可能性があるか。しかし、隆。三つ目の可能性は低いかも知れないなぁ。話を聞いて知ったが、写真は昭和の物だったんだろう？だったら、使役するのは無理があるんじゃないか？」
「これは只の憶測なんだが、家系的な意味合いの可能性は無いか？先祖代々語り継がれてきた化け物を使役し、多くの魂を与え喰らわせ力を増幅させ、その家系が思い描いてきた野望、もしくは何らかの願いを欲を実現させるための道具に過ぎない。あそこを選んだのは不特定多数の人間が現れて出入りをして、餌には困らないから。ただ、何らかの不足の事態が起き、術者本人もその使役している化け物に喰われ力の一部と化し、使役する者が居なくなった化け物は自由に魂を捕食するに至った。」
憶測にしては、飛躍しすぎているような気がしたが可能性としては、有り得る話だ
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夜行 - 大好きですよ。この作品。更新待ってます。応援しております。 (2016年8月19日 22時) (
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作者名：カニ x他1人 | 作成日時：2016年3月1日 22時
