memory54〜昔日の記憶〜 ページ21
風丸が持つ鍵によって開けられたドアの先、真っ先に見えたのは大きな本棚の数々。
まるで大図書館のような光景に、アタシらメカクシ団は息を呑んだ。
ん…？もしかしてこの本棚の中のどれかに秘密が隠されているなんて言わないよな？
だとしたら物凄く気が遠くなるんだけど…？
と、思っていたが。如何やら違うようだ。
緑川「さてと…風丸くん、君のお母さんが残した日記ってあるかな？」
風丸「え…？母さんの日記…？確かあった気がする…」
緑川の言われたのをきっかけに、風丸が部屋の片隅にポツンと置かれた机の引き出しを漁りだす。
しばらくあれやこれやと出して、出てきたのは少し埃を被った青い本だった。
恐らくこれが緑川の言う風丸の母親の日記なのだろうか。
ん…待てよ…緑川は「君のお母さんが残した日記」と言っていたな。
という事は…風丸の母親はもうこの世にはいないのか…？
なんてアタシが思っていると、緑川が言葉を紡ぎ始めた。
緑川「ありがとね…君のお母さんが記してくれたおかげで、この『不幸の連鎖』を止める事が出来る」
風丸「…？よく分からないが…まあ手がかりにでもなればそれでいいよ」
そう言って微笑を浮かべた風丸は、母親の日記を緑川に手渡す。
緑川は軽く頭を下げては、早速本を開きページを繰り始めた。
彼の言葉を待っている間、ふとこんな話が始まった。
神童「そういえばなんですが…団長は風丸さんを連れ出したって言ってましたよね？その経緯が知りたいのですが…」
ヒロト「ああそれ？それはね…風丸くんがこの家でずっと独りぼっちで暮らしていたから…かな？…風丸くん、俺と出会う前にお母さんを亡くしてたしね…」
ヒロトの言葉に団員全員が口を閉ざした。風丸を気遣った上であろう。
風丸「まあ…母さんが亡くなったのは俺のせいだから…。言いつけを守らずに外に出てしまったせいで…俺たちを毛嫌いしていた奴らに襲われて…そして母さんは殺されそうになっていた俺を庇って…」
目に光を灯さずに何処か遠くを見つめる風丸を、もういいと制止するようにヒロトが口元に指をあてた。
まあ辛い過去をわざわざ吐き出す必要はないしな。
恐らく目の能力を持つ者はきっと同じような境遇なのだろうから。
…アタシはある意味違うかもしれないが。
空気が重くなりかけていた時、不意に緑川の声が部屋中に響き渡った。
緑川「あった！やっぱり…皆これを見て！やっぱり目の能力は『増えていた』んだ！」
…どういう事だ？
memory55〜増えていた"蛇"〜→←memory53〜皆との再会〜
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＊彩葉＊(プロフ) - 最終章についてですが、年が明けると同時に執筆開始していこうと思います〜！ (2021年12月25日 10時) (
レス) id: d15a7c9b5b (このIDを非表示/違反報告)
＊彩葉＊(プロフ) - ユッキーさん» いえいえ〜！喜んでもらえて良かったです！！ (2021年11月3日 22時) (レス) @page40 id: d15a7c9b5b (このIDを非表示/違反報告)
ユッキー - 氷浦貴利名君が出てきただと…!?僕の押しキャラーー!ヽ(=´▽`=)ﾉありがとうございますm(_ _)m (2021年11月3日 17時) (レス) @page17 id: 81b38530d7 (このIDを非表示/違反報告)
＊彩葉＊(プロフ) - さくらもち。さん» ｱｯｱｯありがとうございます…!!!お待たせしてしまって申し訳ない…!!これから更新頑張ります〜!!! (2021年8月23日 1時) (レス) id: d15a7c9b5b (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち。 - 復活おめでとうございますー！待ってました！！更新頑張って下さい！！応援しています！！ (2021年8月22日 23時) (レス) id: be142694a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊彩葉＊ | 作成日時：2021年8月22日 17時
