勇気 ページ12
時間はほんの少し前までさかのぼる。
〜きりやんSide〜
さて、どうする？
ぶるーくはやられちゃたし、俺もそろそろやばいぞ⁉
琥珀色の瞳のスマイルが放つ閃光弾を避けていく。
此奴に絶対勝つって、約束したのに。
次に彼は瞳を翡翠色に変え、再びナイフで近づいてきた。
「！」
すると彼は腰から剣を抜き取ると俺に向かって6連撃。
「…やばい」
そう気付いた。
が、何故だろう。…違和感の様な、嫌な予感の様な。
そんな気がする。
ふと彼の瞳を見ると、
群青色に染まっていた。
…きんときの、技っ！！
そこから俺の頭と身体は尋常じゃないぐらいのスピードで動く。
目の前から、スマイルの姿が消える。
斜め前に、飛ぶ！
案の定俺は後ろに回ったスマイルの剣を避わすことができた。
でも、どうする？
次俺が見たことないフェイントとかされたら…。
彼を見ると、瞳は翡翠色。
！…またシャークんの技使われたら勝てねえよ⁉
すると、肩にぽん、と感触が生まれた。
驚いて顔を上げる。と、そこに立っていたのは、
「シャケ…⁉お前大丈夫なのかよ⁉」
まるで顔面蒼白という感じの、シャークんだった。
一瞬で、無理してると判る。
「…あ、ああ、大丈夫、だよ！」
めっちゃ怖がってんじゃねえか。
そう思った、が。
次の彼の言葉を聞いた瞬間、俺の身体を寒気が襲った。
「スマイル。…お前の真似事と俺の本当の技の格の違い、見せてやるよ」
彼の身体を神秘的なオーラが包む。それは今まで彼が暴走していた時に包まれていた黒では無く、
優しい翡翠色だった。
彼が魔法のオーラを出すときは彼が本気を出した時、怒った時、本気で戦えそうな相手が見つかった時だ。
多分今は...
「仲間とは言え、ぶるっくを傷つけたのは許さない。その呪われた心へし折ってやる」
怒ってる。
二人はその言葉を最後に睨み合い始めた。何時戦いが起こってもおかしく無い。
するとシャケはまさかの睨み合い中に、俺にめくばせした。
『ぶるっくを頼む、逃げろ』
そう言ってる様に聞こえた。
次の瞬間、中ぐらいの大きさのこの部屋で、爆発に近い戦闘が起きた。
最初に仕掛けたのはスマイルだった。短剣を持って走りだし、それに反応したシャークんと中央でぶつかった。
ジャキィン...
交わる剣の音を聞きながら、俺はぶるっくを担いで部屋から逃げる。
ドアを開け、振り返り彼に叫んだ。
「シャケ！…お手柔らかに！」
彼はスマイルと交戦中にも関わらず、右手の拳を突き出した。
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すみれ - 完結からずいぶん遅れましたけど完結おめでとうございます!とてもいいお話でしたよ!最高のお話ありがとうございました (2022年10月19日 17時) (
レス) @page38 id: a70cb7c9e5 (このIDを非表示/違反報告)
らっきー(プロフ) - 更新遅れてほんっとにごめんなさい…。ていうか今日の掛けあい分かりにくっ？！ちゃんとスペース開けたのに…。 (2019年7月23日 20時) (レス) id: db40170fca (このIDを非表示/違反報告)
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