【HQ / 男主】王様の側近 は 無自覚実力者です。 part3

20話 - 決断 ページ5

『ふあっ…あぁ………寝みっ…』





重なる練習に、最近は寝不足気味かもしれない。
お風呂から上がりタオルで髪の水分を取りながら暗い通路を歩いていると、前方から誰かの声が聞こえて来る。
その先には大地さんと旭さんの姿があり、聞き耳を立てているようだった。
近づくのもあれだったけど、その先に用事がある身として、ココを通らないといけない。





『……………やっぱ面倒だから、外は走って来よ。』


菅「烏養さん。」


繋「……何だ。」


菅「俺ら、三年には、来年が無いです。」


繋「！」


菅「だから、ひとつでも多く勝ちたい。次へ進む切符が欲しいです。それを取る事が出来るのが、俺より影山なら、迷わず影山を選ぶべきだと思います。
本音を言えば、大地たちと一緒にコートに立ちたいです。」


繋「……。」


菅「影山が疲れた時、なにかハプニングがあった時、穴埋めでも代理でもいい。正セッターじゃなくても出る事は絶対諦めない。
その為に、よりたくさんのチャンスが欲しい。他の三年にも俺の考えは伝えてあります。」



繋「………菅原」


菅「？？」


繋「俺は、お前を甘く見てたみたいだ。正直、今。お前にビビっている」


菅「はい！？」


繋「俺はまだ。指導者として未熟だが、お前らが勝ち進む為に俺にできる事は全部やろう」


菅「……お願いします。」

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