良薬口に苦し ページ20
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「五回!?五回飲むの、一日に!?
三ヶ月間も飲み続けるの、この薬!?
これ飲んだら飯食えないよ!すげぇ苦いんだけど!」
何処かの部屋から、ぎゃあぎゃあと騒がしい聞き覚えのある高音の声が響き渡る。
「静かにしてください〜!」
「もっと説明して誰か!!
一回でも飲み損ねたらどうなるの!?ねぇ!!!」
「また騒いでるあの人…」
目の前を歩いていた二つに髪を結った女の人が、扉を開けたと同時に見覚えのある人物に溜息を吐きながら駆け寄る。
「善逸…!!」
「静かになさってください!!
説明は何度もしましたでしょう!
いい加減にしないと縛りますからね!!!」
まったくもう…と呆れた様子で、善逸を宥めていただろう小柄な女の子を連れて立ち去っていく。
「善逸!!」
「ギャーーッ!!」
「大丈夫か!?怪我したのか!?
山に入ってきてくれたんだな!!」
「たっ炭治郎…」
ようやく善逸が俺に気づくと、俺がおぶられていて抱きつけないからか隠の人に飛びついていた
「うわぁぁ、炭治郎聞いてくれよーっ!
くさい蜘蛛にに刺されるし、毒ですごい痛かったんだよーーっ!
さっきからあの女の子にガミガミ怒られるし、
最悪だよーっ!」
饒舌になり始めたと思ったら、戻ってきた二つ結びの女の子に善逸はギロッと睨まれて怯んでいた
あまりに平和な光景に穏やかな気持ちになる…
「善逸、伊之助は?
村田さんは見なかったか?」
「村田って人は知らんけど、伊之助なら隣に居るよ」
善逸の視線に合わせて隣を見ると、
「あっほんとだ!思いっきりいた!!!気づかなかった!
伊之助!!無事で良かった…!!
ごめんな、助けに行けなくて…!!」
隠の人から降りて、善逸のベットにしがみつきながら伊之助に訴える。
「……イイヨ、気ニシナイデ」
!?声が………伊之助…か!?
「なんか喉潰れてるらしいよ」
「えーーーーーっ!?」
俺がいない間になにが?!!
「詳しいことよくわかんないけど、首をこうガッとやられたらしくて…
そんで最後自分で大声出したのが止めだったみたいで、喉がえらいことに…」
「自分で止め?」
「落ち込んでんのか、すごく丸くなってめちゃくちゃ面白いんだよな…」
ウィッヒヒッと気味の悪い笑い方をする善逸…
「なんで急にそんな気持ち悪い笑い方をするんだ?
どうした?」
「あっ炭治郎くん来ていますね!
ここでの検診したら生活の説明をしますよ!」
「はっはい!」
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渦(プロフ) - 星猫さん» ありがとうございます!コメント返信遅くなってしまって申し訳ないです!!これからも頑張って更新させていただきますね! (2021年9月15日 21時) (レス) id: d1870f2c27 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして!とっても素敵ですね!高評価しました! (2021年9月9日 21時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:渦 | 作成日時:2021年1月6日 1時