機知と学びの友人を ページ31
「あー!食べた!ついに食べた!あー!!!」
「けもさんチョコ持ってへん?猫犬うるさいから1個あげてや」
「それがわたしのなんだよなぁ〜!それが食べたかったんだよなぁ〜ずっと取っておいたんだけどなぁ〜!」
「チョコなんてホグズミードにたくさん売ってるやん」
「それはただのカエルチョコじゃなかったんですう〜!」
「うん、分かったから静かにしような?」
キシャー、と猫のように髪を逆立てている猫犬。グラデーションの髪色の少年――獣道はそんな猫犬の肩に手を置き、問答無用でソファに座らせた。
「分かったから。軍曹、そのチョコ半分こしてね」
「えー」
「えーじゃない」
「…はーい」
半分にしづらいんだけど、とぼやきながらも軍曹はべたべたの両手でチョコに向き直った。猫犬もまだ口をとがらせているものの、先程まで逆立っていた髪は多少落ち着きを取り戻したようだ。静かにソファに座って軍曹がチョコを割るのを待っている。
獣道は安心したように息を吐くと、「先週買ったお菓子が部屋にあるから取ってくる」とくるりと向きを変えた。
と、目の前の扉が開いて少年3人がわいわい話をしながら入ってきた。「お」とリーダー格の少年が獣道に気付く。
「お前、明日の1限目魔法薬学だからな。教科書は読んだか?失敗して減点されんなよ」
「俺らが迷惑するからな」
ひょこり、とリーダー格の少年の影から小柄な少年が顔を出して野次を飛ばす。獣道からは分からないが、猫犬と軍曹がひやひやしながらそれを見ている。
獣道は、少年たちをちらりと見て。
「ああ、明日魔法薬学あんのか。忘れてたよ。どうも」
――にこり、と笑って扉を開けた。
少年たちもそれ以上は何も言わず、また何かの話をしながら談話室を出ていく。
ふう、と息をつく猫犬と、何も言わずにやりと笑う軍曹。はい、と半分にしたチョコを手渡し、二人でもぐもぐ食べ始めた。どことなくーー嬉しそうに。
と、今度は談話室の入口が開いた。入ってきたのは『10年に1人の逸材』と呼ばれる2人組ーー兄貴とつか。
「ただいまー」
「ただいまやで。うわ軍曹さん、両手べったべたやん」
「というか二人とも、そんなに嬉しそうにどうしたの?」
「んー?何もないで」
にこにこし続けながら軍曹が答える。つかはにこにこしたままの二人を怪訝そうに見つめていたが、「まぁいいか」と肩をすくめ隣のソファに腰掛けた。続けて兄貴も「二人が変なのはいつものことや」とつかの前に座る。
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めいろ(プロフ) - 天王()以外の第三勢力による作品につきましては「ファンによる二次創作」と称し二次創作タグをつけております。裏天王()が微妙な位置づけのため二次創作とタグ付けしましたが、今回のように誤解を生む可能性を考慮し、二次創作タグを外します。ありがとうございました (2018年9月26日 3時) (レス) id: 31367e4336 (このIDを非表示/違反報告)
めいろ(プロフ) - まるさん» 閲覧&コメントありがとうございます^^身内ネタのため、誤解を与えてしまったようです。当作品は創作でございます。天王()メンバー全員が、自身で作ったキャラクターに自身の名前をつけております。そのためメンバーが作った作品はオリジナルとして出しております。続 (2018年9月26日 3時) (レス) id: 31367e4336 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年9月25日 21時) (レス) id: e6f4a54f51 (このIDを非表示/違反報告)
めいろ(プロフ) - 猫犬さん» あ!!重傷の人だ!!!笑ありがとう・:*+.\(( °ω° ))/.:+ (2018年9月23日 23時) (レス) id: 31367e4336 (このIDを非表示/違反報告)
猫犬 - わーい!!!!めっちゃ面白い!続き全裸待機する( ˇωˇ ) (2018年9月22日 19時) (レス) id: 21c60ad337 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めいろ | 作成日時:2018年9月17日 4時