煉獄杏寿郎『甘味』 ページ12
甘味処にて
煉獄「すまない！さつまいもの味噌汁はあるか？」
店に響き渡る男の大声。一つ言いましょう。
ここは、甘味処です。勿論、
貴「ありません」
煉獄「よもや！よもやだ！」
もう一度言いましょう。ここは、甘味処です。
貴「ここは甘味処ですので、さつまいもの味噌汁がご入用でしたら、定食屋にでも向かわれてください。」
冷やかしかは知らないが、丁寧に接客する。
だが彼の目は真剣そのものだった。
煉獄「さつまいもというものは甘い物だ。それに大学芋があるという事は、さつまいもの味噌汁も作れるという事だ！」
いや、言っていることが分からないのだけれど…。
貴「お味噌とかがないので、作れません。」
こう言えば引き下がるだろう。と思ったのに…
煉獄「そういうと思って、味噌など材料を買ってきたから問題はなかろう！」
いや大問題！！！！
どうして仕事中に、仕事内容以外の案件を処理しなければならないのだ。
しかも、甘味ではなく、味噌汁…。
煉獄「…どうしても…Aに作って欲しいのだ」
そう言う彼に…負けてしまった私の心。
あぁ、甘い…まるで甘味のようだ。
貴「はいはい。分かりましたから、席に座って待っていてくださいね。」
この人には敵わない…。
そして数十分後
貴「はい。出来ました。どうぞお召し上がりください。」
そういうと煉獄さんはわっしょいわっしょい言いながら食べていた。
煉獄「やはりAの作るさつまいもの味噌汁が美味い。
すまない！昔Aが定食屋で作っていたあの味が忘れられずに無茶な頼み事をしてしまった！」
まさか、私が昔働いていた時のお客様？
しかも、私の味が好きで探してくれてたの？
貴「あ、ありがとうございます…。」
素直に嬉しかった。自分の味をそこまで褒めてもらったのは初めてだ。
煉獄「毎日作って欲しいものだ！よもや！俺と番になる気はないか？」
さらっとプロポーズみたいなことを言う煉獄さん…。
確かに美味しそうに沢山食べる人は好きだし、作る側としても嬉しいけど…
貴「まだお互いをよく知らないのでお友達から…」
煉獄「そういった慎重なAの事も好きなのだがな！」
この人は、私の事を困らせる天才なのかもしれない。
でも、不思議と悪い気はしなかった。
熱く、漢気溢れるその人に惹かれ行くのはまだ先の話。
累 沼鬼 響凱『3つの愛を』マリイさんリクエスト→←伊黒小芭内『笑顔』2
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ミナ - まって悲鳴嶼さんのやつで涙出たどうしてくれるんですか(褒め言葉) (2020年5月19日 16時) (
レス) id: 99cceeea9b (このIDを非表示/違反報告)
ヒスイ(プロフ) - かなめさん» ありがとうございます！！ (2020年5月12日 14時) (レス) id: a217f5439d (このIDを非表示/違反報告)
かなめ - 最高です！ (2020年5月12日 12時) (レス) id: 0656092239 (このIDを非表示/違反報告)
ヒスイ(プロフ) - 雪凍 冷優さん» わー！ごめんなさい！お優しいご指摘ありがとうございます！ (2020年5月11日 17時) (レス) id: a217f5439d (このIDを非表示/違反報告)
雪凍 冷優 - コメント失礼します！作者さん！間違いがありましたので指摘させていただきます……。塁⇒累 です。間違えやすいですよね汗私も最初間違えました汗 (2020年5月11日 17時) (レス) id: ea9a1583d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：♪ヒスイ＆みよ♪ | 作成日時：2020年4月26日 1時
