五条先生に嫌われてるっぽい

第四十四話 ページ44

とまあ、そんなこんなで呪力操作の練習を始めてから約数週間が過ぎていった

本当･･･あっという間に過ぎて早いようで長かった

いや実際私の中ではとてつも長く感じたけど！だって任務に全然行ってない！！！それが日数を重ねるたび現実を帯びて辛かったぁ

まだ行けないのかな、もう行ってもいいかな

なんて思考に至ってちょくちょく五条先生に「まだですかねぇ、、、」ともう直接聞いてしまう程

勿論。いいよ〜なんて言われる訳もなく、練習三昧だった

でもそうして必死に呪力操作を覚えたから今ではちょっとの事じゃ動じない程度には上達したと自信を持って言えます！

おまけに映画を見る以外にも五条先生に体術を教えてもらったおかげで呪具が無くても祓えるようにもなった

正直呪具無しはでかい！毎回持って来なくてよくなる！

これも全部私が諦めず頑張ったからだと思うと五条先生よりまず先に自分を褒め称えたい

ご褒美は野薔薇とショッピングにでも行こっと！


とそうしてそんなある日、ついに時がやってきた

いつものように体術の練習を終え、暫し休憩していれば目の前の五条先生から「そろそろかな」なんてお言葉が！！！

かなり小さく呟かれた言葉だったけど私の耳にはしっかりと、大きく聞こえて届きました！！

うんうん、これでやっと階級が上がる！

待ちに待ってたよ！ずっと前から！なんて浮かれるのも当然で

「あぁそう言えば、僕これから一週間くらい任務に出てるから。ちゃんと一人でも練習はやっておいて」
『え、私の階級は？』

だけどあまりにも思っていた言葉じゃなくてポカンとした。そんな私を他所に五条先生は「まだ」なんて言う

でもさっきそろそろかなって言ってたじゃん！私聞こえた！

『そろそろとは！？』
「ま、お土産でも買ってきてあげるよ」
『あっ本当！？』

ついお土産につられかけたけど危なかった。若干もうつられちゃってるみたいになってるけど、いやいやと慌てて首を横に振る

誤魔化されません！と口を開こうとしたけどその前に五条先生が私の頭に手を置いてきた

「僕が帰ってくるまで良い子で待ってて」

そう言いながら優しく頭を撫でてくれた先生の表情が、初めて見る程優しい顔をしてて、私は唖然とした

え、なんでそんな優しそうな顔してるの？

どういう感情ですかそれ？

と固まったままの私の脳に流れ出す


「あと、帰ってきたら話あるから」


何故今じゃないの？なんて、先生の表情で精一杯な私は疑問すら浮かんでなかった

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