検索窓
今日:3 hit、昨日:61 hit、合計:166,573 hit

25.殺意の砂糖漬け ページ26

.




「景瑚、3限の空きコマ、Aちゃんのバイト先行かん?」
「え〜カフェ行くなら新作のフラペチーノ飲みたいんだけど」
「かわいい子が入ったらしいで」
「なんか急に喫茶店のコーヒーの気分になってきた」
「ほんまに調子いいな」




Aのバイト先は結構静かで本読んでる人とかがいるから、あんまりAと話してうるさくできないし、

一人で行くのもなって感じで、実は結構久しぶり。





純喜くんはAがいてもいなくても一人で行ったりもしてるみたいだけど。






Aは今日全休だから昼からバイトらしい。




てゆうかかわいい子ってどんな子なんだろう。


気になる。楽しみだな。

















カランコロンと音が鳴って見知らぬ男の子がいらっしゃいませと出迎える。


くりくりした目が犬に似てる。





「早速来たんだね、景瑚まで連れて」
「うん、かわいい子を見にきた」
「景瑚ひまなの?」
「暇じゃないよ!!」

「今日いないん?」
「え?いるじゃん、あの子だよ」




Aが指さしたのはさっき席まで案内してくれた男の子。


え?可愛いけど、男の子?



純喜くんもそう思ったようで二人で顔を見合わせる。









「こんにちは、豆原一成です」と丁寧に挨拶をした通称まめちゃんは俺と純喜くんを一瞬見て、

「Aさんの友達?」とAだけに聞いた。



「彼氏と幼なじみ」とヘラヘラした顔で答えるAは、純喜くんが不機嫌になっていることに気づいていない。




「へー話聞いてた感じとちょっと違いますね」

「こんにちは、Aちゃんの彼氏の河野純喜です」
「幼なじみの佐藤景瑚です」

「あ、こっちが彼氏なんすね」
「そう、イケメンでしょ」





まだヘラヘラしてる。




純喜くんがわざわざ彼氏を強調していったのにそれにも気づかない。



まめちゃんはきっとAのこと狙ってんだろうなっていうのもこの一瞬で俺も多分純喜くんも分かったはずなのに、

なんでAにはわかんないんだろうな。







Aってまじ鈍感、ばか、あほ、まぬけ。



あーあ、純喜くんが怒っても知らないぞ。






.

26.恋と愛は似て非なる→←24.チョコレート・マガジン



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (279 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
951人がお気に入り
設定タグ:JO1 , 河野純喜 , 佐藤景瑚
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

名無し96612号(プロフ) - コメント失礼します!いつもふふさんの作品大好きで密かに読まさせてもらってます!降り注ぐ幸福の下でが見たいのですが、友達申請してもよろしいでしょうか? (2023年1月31日 23時) (レス) id: 4a8c56b8ae (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ふふ | 作成日時:2021年4月20日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。