吸血鬼は音楽を好む【歌い手】 (ページ28)

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27:種族の違いページ28

そらるside
「俺は16分の１吸血鬼の血が入っててA200年くらい前に会った吸血鬼の先祖返り」
「はい？？」

まふ、当然混乱。

「吸血鬼って寿命とか…」
「純血種なら不老不死に近いけど俺はそんなんじゃないから…」
「純血種ってなんですか？」
「別の種族の血が一滴も入ってないのが純血種だよ」

Aが付け足すように言う。

「つまり吸血鬼と人間がくっついて子供を産んだらハーフじゃん？純血種は当然純血種同士でしか生まれないの、おけ？」
「成る程…うん、なんとなく分かった」

いつの間にか日は暮れて月が上っていた。
月は満月に近くて、明日が満月だという事を思い出した。

「そらるさんも血とか吸うんですか？」
「まぁ、一応？月一で足りるけど…」

ギクリとあからさまにAが固まる。

「純血種は２日に１回は必要だよなぁ？」
「はぁ？大丈夫ですけどー？全然平気ですけどー！」

Aが意地張るように言う。

「純血種と違う点て他にあるんですか？」
「うーん、力の差くらい？」
「まぁ、むしろ他に何ある？」
「ぶっちゃけ純血種よりもそらるさん達の方が社会に溶け込みやすいよね…」
「え、そうなの？」

まふが驚く。

「純血種は数が少ないし、人間の社会に溶け込むのも大変だしなー…Aの場合は吸血鬼の社会にも溶け込めないもんな」
「どうしてですk＿＿＿」
「来た」

一瞬にして目を赤くしたAが目の前から消える。

「A？！」
「落ち着けまふ大丈夫だから」

俺じゃあ何の力にもなれない。
ただ人間よりも丈夫で、Aと話し合えるだけ。