【BLEACH】箱入り娘の貴族の子

拾漆 ページ18

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桐｢そろそろ戻りますね｣




『無理やり付き合わせてしまって悪かったな』




桐｢いえいえ、楽しかったですよ｣




最後の最後まで終始笑顔だったな




まぁもう会うこともないと思うがな




『あー……死神になりたいな』




そう呟いた声は夕焼けに飲み込まれて消えた

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

処刑当日




『総隊長……今日は私のワガママに付き合って貰って、有難う御座います』




護廷十三隊とは少し離れた場所に立ち、ルキアを見る



ルキアはこっちを見て微笑んだ




口パクでありがとうと伝えてきた




そして、双極が解放された





鉾を焔が覆い真の姿である燬鷇王へと変化した




燬鷇王がルキアを貫く




そうして刑は完了する筈だった




が、旅禍の少年がたった一本の斬魄刀で止めてしまった




ルキアが助かったことに対して安堵はした




でも、これからここにいる隊長各を相手にさせるとなると心が傷んだ




旅禍が磔架を壊しルキアを投げた




ん？投げた？




『貴様何をしておるのだ！！馬鹿なのか、馬鹿なのだろう！？』




護｢誰か知らねぇけどお前も逃げろよ！！｣




は……




阿｢行くぞ｣




グイっと引っ張られ双極の丘から離れていく




それよりも首が苦しい




『お、おい離せ！自分で走れる！』




阿｢離れるまで辛抱しろ！｣




いや、その前に私が窒息死するぞ




あと夫婦喧嘩しないで貰えるか




阿｢……一回離すぞ｣



急に離された手




阿｢走るぞ！｣




恋次の背を追いかけて走る




が、しばらく走ったところで恋次が急に止まった




阿｢…と……東仙隊長……？なんで…こんな所に……？｣




成程な……これも作戦の内か




気がつけば双極の丘に逆もどりしていた




そして少し遅れて藍染と市丸が




よし、ここは一芝居うつか




『い、市丸……？それに……何故藍染がここに』




ペタンと腰が抜けた風を装いその場に座り込む




市｢Aチャンはこっちや｣




瞬歩で市丸に離れた場所まで連れていかれる




実際、本当に腰を抜かしてしまった




恋次の右腕から鮮血が飛び散る




血を見たのはこれで三度目だ




嫌な記憶が蘇る




グッと市丸は片手で私の手を後ろ手に拘束した




『人質……か』




市｢上流貴族なんて人質くらいしか使い道ないやろ？｣



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