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「そういやオレ、タルト買って帰らないとまたケイト先輩に追い出されるわけ?」
「そうだね〜…ハートの女王の法律・第53条でそう決まってるからさ。」
「あと、リドルくんは特にホールケーキの最初の1ピースを食べるのを楽しみにしてるから、きっとホールじゃないと許してくれないよ。」
「仲良くしようとか言っといてそこは見逃してくんねーのかよ!」
'' それはそれ。これはこれ。'' 、と割り切った様子のケイトにエースも項垂れる。
『…タルトをホールでってなるト、結構な額になるんじゃなイ?』
「そうだな、だいぶ高くなりそうだ。」
「げ〜〜…オレ、そんなに金持ってないんだけど。」
「じゃあ作っちゃえば?
あのタルトも全部トレイくんが作ったやつだし。」
「確かに器具や調味料なんかは一通り揃えてあるが……タダで提供するわけにはいかないな。」
「えぇ〜!?金取るのかよ!!」
「はは、後輩から金を巻き上げるわけないだろ。
次にリドルが食べたがってたタルトを作るのに栗がたくさんいるんだ。
集めてきてくれないか?」
「どっちにせよ、めんどっ…
で、どれくらい栗が必要なんすか?」
「『なんでもない日』のパーティで出すとすると…
'' 2〜300個 '' ぐらいかな。」
「「そんなに!?」」
「栗を拾って、皮を剥いて…裏漉しするところまで手伝ってもらおうか。」
「オレ様、帰っていいか?」
「僕も。」
「薄情者!!」
「まーまー!みんなで作ってみんなで食べたら絶対美味しいって。
思い出作りってやつ?
ふふっ…お料理ブロガーデビューもできちゃうかもよ。」
「寮長には内緒だけど、マロンタルトは作りたてが一番美味しいんだ。
出来立てを食べられるのは作った奴だけだぞ。」
「おうおうオマエら、気合い入れろ!!
栗を拾って拾って拾いまくるんだゾ〜!!」
『変わり身が早いネ。』
「なあ、Aも手伝ってくれよ〜!!」
『放課後は少し用事があるんダ。
…けド、それが終わった後にそっちに向かうヨ。』
「…えっ、来てくれんの!?」
Aと返答が意外だったのだろう。
エースは驚きで目を見開いて、Aを見た。
『…うン、いいヨ。
ボクの知らないところで問題を起こされるほうが面倒だからネ。
監督生になってしまったからにハ、見過ごすわけにもいかないシ。』
「先行って、待ってるからな!」
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レモン - コメント失礼します。すごく面白かったです!!私夏目くん結構好きだしツイステも推してるので見つけたとき飛び跳ねましたW最近は更新されてないようですが、無理をせず頑張ってください!応援してます! (2023年2月19日 16時) (レス) @page16 id: 069557edb4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:緋真 | 作成日時:2022年12月6日 2時