_裸の王様を愛した聖騎士II_

Let's hang out. ページ27

「だからさ、このジャッジメントにお前たちが勝ったら…オレは素直に立ち去る。
また当てもない旅にでも出るよ。

最後に、お前たちのことが心残りだったんだよなぁ。
だからふらっと立ち寄っただけ。
でもまぁ…この様子だと何の心配もいらないっぽいか。

叩き潰して解散させようと思ってたけど…もうオレにはそんな権利もなさそうだな。」

「Knightsはお前らのものだよ。後は好きにしろ。
…無能で、自分勝手で、我儘な…そんな酷い『 王さま 』からの最後の命令だ。

代替わりの時代が来たんだ。
ジャッジメントはそういう儀式だよ。」









なんて強がりだろう。

レオにとって全てと言っても過言ではない、Knights。
心の底から愛した居場所。

好きにしろ、なんて。









「…いいえ、Leader。我儘ばかり言わないでください。
散々私たちを振り回しておいて、『良い思い出が出来たよ』なんて…何かをやり遂げたような笑顔で此処から立ち去ることは許しませんよ。

貴方には、まだ教わりたいことが山程あります。
与えて貰いたい『武器』が…技術が、Knightsの流儀があるのです。
それらをきっちり伝承して頂きます。」

「私はまだ貴方のことを何も知りません。
けれど私もKnightsですから…かつて勇名を馳せた我らの王の武勇伝ぐらい、聞かせてくれませんか?

どんな馬鹿話でも、…それはきっと私たちの誇りになりますから。」


「ん〜…聞いても面白いことなんてないけどな。
でもまぁ、興味があるなら教えてやるよ。

オレも…オレがいない間にお前らがどんな物語を紡いできたのか知りたいし、興味があるから。

それに、まだジャッジメントの勝敗はまだついてない。
意味のあることをしよう!人間なんだから。
折角生まれてきたんだからな…!!」

「勝負しよう!!
______ううん、思いっきり遊ぼっか…新入り♪」


「はい、Leader。
私は未だに未熟者…貴方と一騎打ちをしても勝てる気がしません。
けれど全力を尽くします。奇跡でもなんでも起こして、きっと貴方に勝利しましょう。

全力で挑みます、紳士的に。
ですから貴方も礼儀を尽くしてください。
吐いた唾を飲み込むような無様な真似だけは許しませんよ。」

「私が勝利したら…とりあえず、まずは新入りではなく名前で呼んで頂きます。

自己紹介から始めましょう。
ようやく帰還された我等Knightsの王よ。

______Repeat after me …私の名前は、朱桜司です。
どうか以後お見知り置きを…♪」

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