_裸の王様を愛した聖騎士II_

Cry of a noble soul. ページ23

「な〜るくん、珍しく緊張しちゃってるねぇ?
いつも余裕ぶってるくせに。
そんなに気負う必要ないってば。今回の主役は俺らじゃないし…今回の '' 王様 '' はかさくんだから。
これは、かさくんと『 王さま 』の喧嘩だよ。

かさくんの出番が来るまでに敵を減らしとく。戦場の風通しを良くしておく。
それだけで上出来でしょ。」


「…泉ちゃんったら何よォ?
あんたも、らしくもなく他人に気を遣ったりしちゃってさ?

まぁお互い…平常心ではいられないってことよねェ。
全くもう…毎度毎度ハードな仕事だわァ。」









何処か好戦的な目つきへと変わった鳴上に、瀬名は不敵な笑みを浮かべた。









「うん。なかなか元気がいいね…僕としては今回は月永くんが復帰してくれたことへのご祝儀として参戦してるつもりだから。

君がいない夢ノ咲は寂しかったよ、『 王さま 』くん?」









'' 寂しかった '' と口にする憎たらしい皇帝の言葉に、レオは嫌悪感を露わにした。









「ど〜だか、オレのことなんかお偉い皇帝さまは覚えてないかと思ってたんだけど。
そんなに好かれてたなんて意外だな〜、散々苦しめてやったつもりなのに?」


「苦痛も快楽の一種だよ、月永くん。
玉座は余りにも退屈でね…最愛の従僕を奪った君さえも…愛おしく感じるよ。
酷く憎たらしくもあるけれど。」


「退屈させちゃってごめんな〜?
でもまぁいつだって、玩具の方が先に壊れるもんだろ。
悔しいけど、オレがお前の玩具だったってことだよな?」


「ふふ。A以上とは言わないけれど、君が愛おしいというこの想いは事実でしかないからね。
だからね…最近は凄く幸せなんだよ。満ち足りている。
また、再び月永くんが帰ってきてくれたしね…。

どうやら卒業まで、退屈だけはしないで済みそうだ。」


「Aを穢したお前が気安く名前を口にするなよ。
…本当にオレ、お前のこと殺しちゃいそうだ。」

「こっちからはナズとクロが出る。
頼りにしてるからな〜お前ら!」


「おっけ〜。んじゃ、楽しんでこう紅郎ちん」


「応よ。仁兎が相方ならこっちも気楽でいいや…」









『 ナイトキラーズ 』からは仁兎、鬼龍が選出される。









「2対2ねぇ。数を揃えてくるなんて生意気じゃん?

Knightsのお家芸で後れを取ったら恥ずかしいし、気合い入れてくよぉ…なるくん?」


「はいはい。お付き合いするわよォ、いつだって。
今宵も華麗に、美しく舞いましょう♪」

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