クリスマス3 ページ3
先輩も私も忙しく
集合は日が落ちてからになった
待ち合わせ5分前に集合場所に立っていると
ねぇねぇ、と男の人に声をかけられた
「お姉さん、いまひとりなの?」
振り返るとそこには天祥院先輩に似た
かっこいい人がいた
「まぁひとりですが」
「じゃあ僕と遊ぼうよ」
ナンパ?これがナンパですか?
人生初のナンパがこんなに
質が高くていいんですか?
なんて思うが衣更先輩を待っているので
もちろんついて行く気はない
「彼氏待ってるんで、ごめんなさい」
「彼氏来るまではどうかな?」
割としつこくて本当は
天祥院先輩なのではないかと疑問を持つ
しかしオーラが違う
あのお金にものを言わすオーラが
「もう、彼を悲しませたくないので」
「別に悲しんでないんだけど?」
後ろから声がして見てみると
そこには衣更先輩がいた
「彼氏来たんで時間切れでーす」
いくぞ、と肩を抱かれ歩かされる
先輩は天祥院先輩似の男の人に
べーっと舌を出していた
「子どもなんですか?」
「子どもなんです」
そう言ってむくれ顔で手を繋ぎ指を絡める
なんとも愛しくてつい笑がこぼれる
「何笑ってんの」
「強いて言えば母性がくすぐられたからですかね」
「Aは俺の彼女でしょ」
「…ソーデスネ」
付き合ってからというものの
先輩は独占欲の塊になった
別にいいが恥ずかしいのだ
周りの人がニヤニヤとこちらを向く
先輩の顔がいいので尚更だ
「早く遊びに行こーぜ、集まるの遅かったし」
「そうですね、行きましょうか」
私達のクリスマスは始まったばかりだ
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作者名:琴音 | 作成日時:2019年12月14日 19時