5話 ページ5
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そして時は経ち、現在。
相も変わらず、基より半年前より更に先輩のことで頭がいっぱいの私だけど、もう1つ重大な悩みがある。
「ショッピ君みてみて！3点」
「おぉ、最初の猿でもわかる計算問題が3つも合っとるやん。すごいな」
「おっと、流れるような罵倒！」
右上に大きく『3点』と書かれた解答用紙と、はなまる97点のショッピ君の解答用紙を見比べる。おかしい。同じ授業を聞いているはずなのになぜ？
「なぜ？やないねん。ほら、早く間違えたところ直し」
「ほぼ全部なのですがそれは、」
「じゃあ全部直し」
「鬼畜！」
勉強が出来ないのである。この私、破滅的に馬鹿なのだ。
ショッピ君と同じ高校に行きたいがために自分のレベルより少し上の高校を目指したが故、この有様だ。
「うーん、トントンさんは頭ええ子の方が好きやと思うけどなー」
「う、」
ごもっとも過ぎて返す言葉もございません。3点は流石にあの優しい先輩もフォローのしようがないだろう。
それは大いに分かっているけれど、目の前の数式の意味はちっとも分からない。
「………私の夏休み、補習で終わる」
「よう分かっとるやん。頭ええな」
「うるさぁい！」
バシバシ机を叩いてせめてもの反抗をするも、ショッピ君は3点分のミスの間違え直しに取り掛かっていたためスルーされる。きっとこういうところで落差って生まれてる。
気づけば目前に迫った高校生活最初の夏休み。
でも私にとって、先輩と過ごせる最初で最後の夏休みなのだ。
毎日赤点補習に費やそうものなら先輩と縮まる距離も縮まらないだろう。
そう、私は補習なんかに行っている場合じゃない。無論、先輩も一緒に補習してくれると言うのなら話は別だけれど。
「でも3年生は進路の事があるから夏休みも登校してくるやん。よかったな」
「えぇ！？それマジっすか！」
「まぁ多分……俺トントンさんの進路知らんからなんとも言えんけど、」
じゃあ夏休み、補習に行けば先輩にも会えるかも？
そんな期待が頭を過ぎり、俄然やる気が出てくる。
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美雨 - この作品お気に入りすぎて5回くらい見ました、、、()本当に素敵な作品できゅんきゅんしまくりです！！！最後の言葉がぐっと来て本当に泣きそうになりました。素敵な作品ありがとうございました。 (2023年1月7日 17時) (
レス) @page50 id: c21832273f (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆ - はぅ、、、、、とんとん、、、、、ちゅき、、、、、 (2020年9月28日 11時) (レス) id: f773b15172 (このIDを非表示/違反報告)
水飴(プロフ) - 初コメ失礼します…あー！！！！！甘酢っぺぇ！会社の方見てからこっち来たんですけどどっちも甘々なのになんか、両方とも違う甘々でくっときました…天才ですか…好きです。長々と失礼いたしました…これからも応援しています…！ (2020年7月13日 6時) (レス) id: 57a2a5c5a9 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - もうなんか今順番に読んでるんですけど必ずと言っていいほど泣くんですけど、え？tn氏かっこよすぎん？好き。 (2020年5月26日 3時) (レス) id: d1841ceef2 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 初コメ失礼します！もう感動しすぎて泣いちゃいました........ (2020年5月13日 17時) (レス) id: a7dcf8f420 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2019年12月31日 0時
