残業中 ページ7
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数日後。
仕事の方も順調に進み、チームメンバーとも和気藹々と会話ができるようになった。それも、トンちゃんが上手く間を取り持ってくれたおかげ。
仕事に煮詰まった時もサッと助け舟を出してくれたり、前より話す機会も増えた。
まさに順風満帆。向かうところ敵無し。
…………と、慢心している時に限って弊害は訪れるもので。
「鬱まで私を見捨てて行くんだね……」
「しゃーないやんけ、チームの壁やで」
時刻は定時。珍しく隣の鬱のデスクは空っぽで、代わりに私のデスクの上にはたんまりと資料が積もっていた。
残業している先輩を残してそそくさと帰るわけにもいかず、『何かお手伝いする事ありますか？』なんて言ったのが運の尽き、おかげでこの有様である。
今日はゆかちゃんとデートやねん、とウキウキで出ていった鬱を名残惜しく見送り、そう言えば先週はまきちゃんじゃなかったっけ？と思いつつ、物騒なので考えるのをやめた。
「…………さて、と」
やりますか！と気合を入れ、オフィスを見渡す。
私のチームメンバーと、他にも数名残業の社員さんが目に入る。
……そう言えば10分ほど前、資料室に行ってくる、と言い残して出ていったトンちゃんの姿がまだ見当たらない。
寄り道してるのかな？なんて特に気にすることなく目の前の仕事に打ち込んだ。
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カチカチ。カタカタ。
無機質なクリック音とキーボードの音だけが響く。
グッと伸びをして、キーボードを打ち込んでいた指先をグーパーでほぐしながら時計を確認すれば、そろそろ20時を回ろうとしていた。
もうそんな時間？と周りを見ると、残っているのはとうとうチームメンバーのみとなっていた。
…………と。
「…あれ？」
「どしたー？終わったかー？」
「いやそうじゃなくて、先輩！トンちゃん帰ったんですか？」
ぽつりと空いた席を指さして言えば、先輩は首を傾げた。
「………あれ？そういやまだ戻って来てないな」
あいつ、いつ出て行ったっけ？なんてのほほんとしている先輩に、1時間10分前です！と詳細な時間を告げる。
「野垂れ死んでても困るから、誰か探しに…」
「はい！私！飲み物買うついでに行ってきます！」
即座に挙手して立候補すれば、カフェラテとコーヒーもよろしく〜なんて快く送り出された。
あいつわかりやすいやつだなぁ、なんて先輩たちの会話は、一目散に駆け出した私の耳には届かず。
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林檎(プロフ) - え、これも神作品ですね。tnちゃん可愛すぎかよ。 (2020年5月26日 2時) (
レス) id: d1841ceef2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - おいちこさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます；；最新作以外全て完結済ですので、ぜひ覗いて見てください( ´ ` *)コメントありがとうございました！ (2020年2月5日 17時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
おいちこ - こんなに面白いの読んだことないわ...！めっちゃ最高でした！神作品ありがとうございますぅぅっっ！！トントンさんのこともっと好きになりました。他の作品も読ませていただきますね！ (2020年2月5日 16時) (レス) id: 5e1cddc80f (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - しゅなさん» プロ結果頂き光栄です(涙)こちらも覗いてくださりありがとうございます！連載中の作品もお楽しみいただけたら幸いです( ´ ` *) (2020年1月1日 21時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
しゅな - はいプロ、神。これは…鼻血だらだらですわ。とんち可愛ええ！＋イケメン！…は？…僕もう…昇天したんやけどｗｗｗ (2020年1月1日 19時) (レス) id: e68f489c1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2019年12月20日 22時
