寝不足 ページ17
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どれだけ明日が嫌だろうと、朝は来るもので。
完全に寝不足の私は、文字通り死にそうな面持ちで出社。
もうすぐ週も終わりということで、同じように死にそうな顔をしている人も多数見かけ一安心。
いまいち覚醒しない頭でタイムカードを押し自分のデスクに向かう。
「お、遅かったやん……ってどうしたんその顔」
「え……そんなに酷い？」
開口一番突っ込まれる。近くのガラス窓に顔を向けると、
「うわ、ぶっさいく……」
目の下には色濃くクマが刻まれ、目も少し充血していた。
「寝てないん？終電乗れたってメールしてきたやん」
「……だってトンちゃんが、私を弄んで楽しんでる」
珍しく心配そうな顔の鬱に、胸の内に留めておいた昨夜の事を思わずポロリとこぼしてしまう。
期待しては落とされ、の繰り返しで「パトラッシュ、僕もう眠いんだ」状態である。
「弄んで楽しんどるのはどちらかと言うとお前やと思うけど…」
「心当たりが無いとも言えないので正論やめてくれません？」
忘れもしないあの夜に付いて付きっぱなしの嘘を思い浮かべて苦笑い。
……あの時、本当に何か起こったらよかったのに。
遂にはそんなずるいことまで考えてしまう自分に嫌気がさす。
「まぁ元気出しーや。近々飯行こな？奢ったるから」
「ふふ、ありがと、」
弱ってる時にずるいことするなぁ、なんて考え、鬱が女の子に人気な理由が少しわかったような気がした。
その時始業のチャイムが鳴り、みんな一斉にオフィスに入ってくる。
ぼんやりと眺めていた中にトンちゃんを見つけ、慌てて目を逸らした。いつもならそのままじーっと見ているだろうけど、さすがに今日は万が一目が合ったら気まずいのでやめる。
無論、トンちゃんは気まずいなんて思ってもいないんだろうけど。
だけど昨日の口ぶりからして、私がトンちゃんを好きなの、もうバレてるのかも。
だとしたらやっぱり弄ばれてるの、こっちじゃん。
トンちゃんの本当の気持ちはどこにあるんだろう、昨日タイミング悪く聞きそびれたことを今更悔やむ。
やっぱりまだスミレさんが忘れられなかったりして。ていうかそもそも、どっちが言い出して別れたんだろう……
尽きることの無い不安をブンブンと頭を降って追い払う。昨日あれだけ私情で周りに迷惑をかけたんだから、今日はしっかりしないと。
今日はトンちゃんのことをなるべく考えないようにして過ごそう、なんて到底不可能な決意を固めて目の前の仕事に無理やり打ち込んだ。
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林檎(プロフ) - え、これも神作品ですね。tnちゃん可愛すぎかよ。 (2020年5月26日 2時) (
レス) id: d1841ceef2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - おいちこさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます；；最新作以外全て完結済ですので、ぜひ覗いて見てください( ´ ` *)コメントありがとうございました！ (2020年2月5日 17時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
おいちこ - こんなに面白いの読んだことないわ...！めっちゃ最高でした！神作品ありがとうございますぅぅっっ！！トントンさんのこともっと好きになりました。他の作品も読ませていただきますね！ (2020年2月5日 16時) (レス) id: 5e1cddc80f (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - しゅなさん» プロ結果頂き光栄です(涙)こちらも覗いてくださりありがとうございます！連載中の作品もお楽しみいただけたら幸いです( ´ ` *) (2020年1月1日 21時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
しゅな - はいプロ、神。これは…鼻血だらだらですわ。とんち可愛ええ！＋イケメン！…は？…僕もう…昇天したんやけどｗｗｗ (2020年1月1日 19時) (レス) id: e68f489c1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2019年12月20日 22時
