深夜のオフィス ページ15
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ただいまの時刻、終電間際。
「お、終わった……」
ベタりと机にへばる私。
トンちゃんが手伝ってくれたおかげで山積みだった書類も綺麗に無くなり、何とか日付を跨ぐことなく残業終了。
と、コトリと机に置かれたココアにむくっと顔を上げた。
「おつかれさん」
「あ、トンちゃん…こんな時間までごめん…」
数名残っていた社員さんもそれぞれ休憩スペースや喫煙所に出払っていて、気がつくとオフィスにはトンちゃんと二人きりだった。
「なんか今日、えらい調子悪そうやったけど…」
なんかあったん？とこちらを見たトンちゃんは、グッと伸びをして隣の席に腰を下ろした。
「…ううん。迷惑かけてほんとごめん、」
私の私情が原因でトンちゃんはじめチームのメンバーの足を引っ張ってしまったので、いたたまれない気持ちで思わず俯く。
「いや、それは全然いいねんけど…らしくないなぁと思って」
「らしく…？」
「や、いつも元気なAちゃんやと思ってたから、なんて言うか……心配なってもーて」
ほんまに具合悪いわけちゃうよな？と窺うように顔を覗き込まれ、かち合った視線を思わず逸らした。
そこには数時間前に見たあの冷たい表情の面影はどこにもなくて、ただ心配そうに私を見ているトンちゃんがそこにいた。
だったらあれはなんだったんだろう。やっぱり鬱と何かあったのかな。
「トンちゃんて……鬱と喧嘩でもしたの？」
「 大先生？ 別にしてへんけど…」
なんでそんなこと聞くの？と言いたげな訝しげな顔をされる。私の気の所為だったのかな。
1人で納得していると、「じゃあ俺も1個聞いていい？」と、トンちゃん。
「Aちゃんてさ…大先生と付き合っとるわけちゃうよな？」
「はっ？」
あまりに想像と違う事を聞かれて思わず素っ頓狂な声が出る。
「いや、ないよ、ないないない。絶対に有り得ない」
「あ、せやったんか……ならよかったわ、」
「大体鬱は今彼女いて……、って、え？よかったってなに…？」
今『よかった』って言ったよね？幻聴？あまりにも精神を病んだ私の幻聴？
あ、鬱は女癖が悪すぎるから、そんなのと肉体関係なくてよかったなぁ！みたいな心配をされてる？
と、一瞬で色んな憶測が脳裏を駆け巡る。
「まぁ大先生がライバルやったら勝たれへんなぁ…ってことやなぁ。はいもうこの話は終わりな」
「待って待って、終わってない！勝手に終了しないで！？」
強引に話を切り上げようとするトンちゃんを必死で連れ戻す。
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林檎(プロフ) - え、これも神作品ですね。tnちゃん可愛すぎかよ。 (2020年5月26日 2時) (
レス) id: d1841ceef2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - おいちこさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます；；最新作以外全て完結済ですので、ぜひ覗いて見てください( ´ ` *)コメントありがとうございました！ (2020年2月5日 17時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
おいちこ - こんなに面白いの読んだことないわ...！めっちゃ最高でした！神作品ありがとうございますぅぅっっ！！トントンさんのこともっと好きになりました。他の作品も読ませていただきますね！ (2020年2月5日 16時) (レス) id: 5e1cddc80f (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - しゅなさん» プロ結果頂き光栄です(涙)こちらも覗いてくださりありがとうございます！連載中の作品もお楽しみいただけたら幸いです( ´ ` *) (2020年1月1日 21時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
しゅな - はいプロ、神。これは…鼻血だらだらですわ。とんち可愛ええ！＋イケメン！…は？…僕もう…昇天したんやけどｗｗｗ (2020年1月1日 19時) (レス) id: e68f489c1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2019年12月20日 22時
