13話 ページ14
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字面だけ見れば嫉妬しているようにも受け取れるそれ。私じゃなかったら絶対勘違いしてるからね、とこちらも控えめにその不機嫌な顔を睨めば、倍の眼力で睨み返されまんまと縮こまった。
「なんなん？この間から。コソコソ2人で何やってんねん」
「ちが、何もしてないんだけど！」
「そんな臭い付くまで近くにおったくせに？」
「よう言うわ」と嘲笑にも似た表情を浮かべるゾムくんは未だ私を睨みつけていて。
さながら浮気を怒る彼氏のようだけど、今ゾムくんが怒っているのは『好きな人ができたら報告する』というルールを私が破ろうとしてると思っているから。
例えばこれが嫉妬の類だったとするならば、私はもう少し熱心に誤解を解こうとしていただろうけれど。
「………、何も言うてくれへんの？」
「………言ったって、信じてくれないじゃん」
そもそも誤解を解いたところで、何になる？
鬱先輩の事を好きだと勘違いされたところで、何が困る？
その答えは明白。
何にもならないし、誰も困らない。
恋人の仮面を被る私たちは、その仮面を外せばお互い他人。他人がどうなろうと、どうでもいい。
だって、″関係ない″のだから。
「俺言うたやん、お前は今は俺のもんやって」
「………なんで、違うよ」
「何がちゃうねん、」
「だって…だって、ゾムくん私のこと、なんとも思ってないじゃん…！」
勢いよく吐き出してしまった胸の内。気づいた時にはもう遅く、感情の読み取れない目をしたゾムくんと目が合った。
「え、……なに、言うてんの？俺言ったやん、Aの事は好きにならんて、」
分かっていたはずだった。お互い納得してルールを作ったはずだった。
それなのに、ゾムくんの言った『Aの事は好きにならん』という言葉に泣き出してしまいそうになったのは、どこかでゾムくんが本当に私を好きになってくれたらいいのに、と浅ましいことを考えていたからだろうか。
Aもそうちゃうかったん？尋ねるゾムくんの顔が見られない。私、身体だけの女だったくせに、少し隣にいたからって期待して、馬鹿だ。
ごめん、全部冗談、と冗談じゃないくらい顔面蒼白で笑顔を作る私は、ゾムくんなんかよりよっぽど嘘つきだった。
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ぴざる2号(プロフ) - 泣いた…やばい…うわぁぁ…好き…（語彙力皆無） (2021年3月31日 14時) (
レス) id: fa56edbecd (このIDを非表示/違反報告)
ことこ(ドS娘)(プロフ) - あーーーーーーーーーーdi先生ーーーーーーー(震え)って現在なってます。うううううう推しはzmさんなのにううううううこんなに私を惑わすなんて……罪ですねっ！！(オールで小説を読んでた馬鹿野郎より) (2020年8月15日 8時) (レス) id: 0a70119f62 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - えぇ、、、無理、、、好きです。もう最高でした！神作品ですね！というかtn落ち多いしzm落ちのこの作品もむっちゃよくてtnzmが最推しな我歓喜 (2020年5月26日 2時) (レス) id: d1841ceef2 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - あと1週間はこのお話のエモさを思い出しては悶えると思います。本当に素敵な作品をありがとうございました。次回作も応援しています！長々とｺﾒﾝﾄ失礼しました。 (2020年3月6日 9時) (レス) id: e6da1803b4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 変わっていく気持ちが、さらにutさんと2人は違うということを強調されていて、報われないutさんに心が苦しいです。でも2人がﾊｯﾋﾟｰｴﾝﾄﾞを迎えられて本当によかったです。zmさんはこのお話の主人公でしたが、utさんこそ間違いなくヒーローだったと思います。 (2020年3月6日 9時) (レス) id: e6da1803b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2020年2月11日 22時
