この感情に、名前がついた。 ページ36
小島side
「八嶋さんもAさんも、お互いのこと好きすぎるんちゃいます？」
「Aもそうなんかなあ…そう考えたら嬉しいけど。お互い、自分のことで相方にも無理させたくないって気持ちは同じなんかもなあ。
なんか、歳下に何かを気付かせてもらうのも悪くないわ。ありがとう」
「ほんま素直やない。八嶋さんもAさんも」
「とか言う小島くんも、今めっちゃ浮かない顔しとるで」
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Aさんが間違えてホテルの部屋を尋ねてきた時。思い返せばあの数秒で既に彼女のことが気になって仕方なかった。名前が思い出せへんとかそんなんやなくて、初見の雰囲気がそうさせたと思う。
俺の公言する好みとは真反対の服が、彼女の放つ優しくて少しあどけない雰囲気をより際立たせてたと思うし、急に顔赤くなったり走って転んだりしたのを見て更に彼女は俺の記憶に強く残った。
なのに、人の為や仕事となると途端にあどけない可愛さは消えてかっこよくなるし。
でも、オンオフに限らず誰にでも優しいのと物腰の柔らかさは変わらん。
あとこれは収録の時に気付いたけど、めちゃめちゃツボ浅い。めっちゃ笑う。
もっと近距離で、もっと色んなAさんを見つけて、もっとAさんを笑かしたい。
外に出る前に一瞬見えたAさんの泣きそうな顔をなんとかしてあげる立場に、俺はなれるのやろうか。
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「まずは小島が自分の気持ちに正直にならな」
「色々、考えてみる。」
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…そんな難しく考えんでも、ただ記憶をたどっただけでもう今までの疑問の答えは全部出てくるやん。
咄嗟に連絡先交換したのも、沢田さんに反抗したのも、今日誘いに乗ったのも、まっさんがAさんについてなぜか詳しいのが嫌だったのも。
理由はぜーんぶ同じやん。
「あれ、私鍵開けたまま家出てたわ、危な…」
ほら、まっさんとAさんの靴が並べて置いてあるのを見ただけでモヤモヤするのも、そういうことや。
「あれ、いつの間にか浮かない顔じゃなくなっとる。ほら見て、外出る時よりもええ顔しとると思わん？私も、小島くんも」
何かを見透かしたかのように、玄関前の鏡を見て八嶋さんはそう言った。
「よう分かりましたね、お姉さん」
「…これから頼むで、ほんま」
「任せてもらえるようで、良かったです」
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もやし(プロフ) - Sara_nさん» 返信遅くなりすみません。一通り確認してみたのですが、私の端末では最後まで名前変換が対応していたので改善が出来ず……申し訳ないです。過去の更新の仕方に何か問題があったのかと思います。ご指摘ありがとうございました。 (2022年11月27日 16時) (
レス) id: d1393d657d (このIDを非表示/違反報告)
Sara_n(プロフ) - 途中から名前変換が対応してません… (2022年11月19日 8時) (レス) @page28 id: 90a98b993e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もやし | 作成日時：2022年9月3日 2時
