【男主】疲れるくらい愛されてます。 (ページ6)

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雑誌を見た小島ページ6

小島side

『小島くん、なんすか、あれ。聞いてないです』

小島「あれってなんやねん」

『言わなきゃ分かんないんすか…』

Aが“あれ”と濁すものの正体はなんとなく示しは付いているものの、まさかそういう反応をしてもらえるとは思ってなかったから嬉しくてイタズラしてしまう。

聞いてないとは言われても、Aと最後に消し好きの話をしたのはその回の台本を貰う前だから「そらそうやろ」とも思う。

わざわざ言うことでもないしな。

『だーもう！キスシーン！キスシーンあったなあ！

あかんて言うたやろ！』

小島「言うてないし、そういう描写なだけやで？」

『描写は描写でもやで！え、もしかしてこの先描写じゃ済まなくなるやつ…？
嫌や！おれすっ飛んででも止めに行くで！ほんまに女優さんには申し訳ないけども！』

小島「もう結構前から撮影してるからどうにも出来んけどな」

『正論言わんといてや！！』

普段俺に敬語を使ってくるのにタメになったり机にうなだれたりしてるAを見て、こないだ読んだ雑誌のインタビュー記事を思い出しながら頬が緩んだ。

“キスからは絶対にだめ！そんなんしたら俺がどこにいても現場に行ってひきはがしちゃう！”

流石にほんまに撮影現場に飛んでこられたら困るけど、そうなっちゃうくらい焦ってるAが可愛くてしゃーない。

てか、普段メンバーに対してそんな感情を見せない、むしろ俺らからの愛を受け流すようなAがこんなに感情を露わにしてくれてるのも珍しい。

なんでこんな可愛いんやろ。好きやわあ。

…てかおれ、Aにキスを止めに来てもらえる立場なんや。

そうやって人の気持ちも知らんと、期待ばっかさせるのが得意やな、Aは。

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