【男主】疲れるくらい愛されてます。 (ページ16)

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雑誌を見た末澤ページ16

末澤side

『おはようございまーす』

末澤「おはよー…え、どうしたん？」

Aの私服はいつも3色くらいでまとめられているのに、今日はワントーンのコーディネートだった。

それも、黒。

『どうしたって、何が？』

末澤「や、なんか雰囲気ちゃうなーって」

『ださいですかね、やっぱり…』

末澤「ちゃうねん、似合いすぎてびっくりしてんねん」

『ほんま！！！？？？』

やったーと言いながらカバンから財布を取り出し、何か買いに行くのか楽屋の外へ。

あの調子やと誰かにぶつかりそうやけど、大丈夫かな。

『ワントーンのコーディネートってめちゃめちゃむずいっすね。夜中に思い立ってコーディネート組んだんですけど、1時間はかかりましたね』

末澤「夜中にすることちゃうやろ、今やって課題に追われてるんちゃうの？その大量の資料わざわざ持ってきたん？」

『そう、これがその夜中に片付けるはずだった課題なんよ…いや、ちょっと聞いてほしいんですけど、こうなったんも誠也くんのせいですよ、ほんま』

末澤「俺何もしてへんやろ！！」

『したよ！！まあ、結果的には俺が悪いねんけどさ！

…いや、昨日課題の休憩しよ思ってYouTube開いたらさ、デートコーデドッキリの動画がおすすめに出てきて、そういやまだ見てないなー思って見たんすよ。

そしたらさ、撮影の時も思ったんやけど誠也くんのコーディネート見て“ええなーこれやりたい！”ってなって、課題そっちのけでクローゼットを漁った結果がこれです』

うーわ、ほんまに可愛ええ奴。

深夜帯のテンションでいつもしないことしたくなっちゃう気持ちになってたからってのもあるかもしれんけど、それでもAがいつもと違う行動を取ったきっかけが俺やったってことに喜びと愛おしさを感じた。

『でもやっぱりホンマにむずいっす、ワンポイントって奥深いんやなって思いました。
今日はアクセサリーでなんとかなりましたけど、ワントーンコーデにちょうどええ服が無かったんすよ』

末澤「あー、それやったら今度一緒に買いに行く？」

『誠也くん…

俺の心読めるんすか！？今まさに誘おうと思ってたんすよ！！えー、嬉しすぎるわ！！』

可愛い。ホンマに可愛い。

こいつが可愛すぎるからこそ、身長がこいつより低いのがホンマに嫌すぎる。
男らしさに欠けるし、「その恋は実らんよ」って言われてる気がして。

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