27.Lost(ﾘｸ) ページ27
「なにここ……こんなとこ初めて見た」
「Aの家って無駄に広いもんな……まさか1階より下にもう一個階があったとは」
俺たちは今、Aの家を探索している。
普段はAがいるから歩き回れないんだけど、Aは今日発表会があるとかなんとかで、家を空けている。
さすがに俺たちは連れて行けなかったみたいで。
だから、こうして4人で暇つぶしがてらに家の中を探索している。
そして見つけてしまったのが、地下への階段。
こんなところがあるなんて知らなかったし、Aがここにいるのも見た事がなかった。
4人で恐る恐る階段を降りていくと、
「うわっ？！」
勝手に電気がついた。自動、かな。
「いくぞ」
まーしぃの声で、みんながまた進み出す。
「…わぁ」
そこには、スタジオのような部屋があった。
「Aって……なんの仕事してる人なんやろ？」
「さぁ。ヘッドホンつけてパソコンいじってるのはよく見かけるけどな」
そんな会話をしながら進んでいると、ふとセンラが立ち止まる。
「そういえば…さかたは？」
「え」
慌てて周りを見ると……いない。
何やってんだあいつ……。
「探すぞ…」
俺がそう言った瞬間。
「ただいまー！」
よりによって今帰ってくるなんて……最悪だ。
「なっ？！勝手に地下行っちゃダメでしょ……もう」
怒られる…かと思いきや、意外とそうでもなかった。
「A、さかたがどっか行った」
「えー？！早く探さないと」
必死になってさかたを探すAを見て、
俺は改めてこの人に拾われてよかったな…と思った。
「あっ」
Aが声をあげる。
「いた！」
「めっかっちゃったぁ」
「心配したー……」
ほ……っと胸を撫で下ろすAの姿を見て、俺は謎の安心感を覚えた。
……何かを、思い出せそう。
記憶のパズルの1ピースが、俺の脳裏に浮かぶ。
＿＿じっ、けん。
じっけん。実験……？
なんの？
……気のせいか。何のことかさっぱり。
おれは今考えていたことを掻き消すように首を振り、
階段をのぼりだしたAのあとを追った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 547人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
東京特許許可局局長＠ラ(プロフ) - ねむいお（？）さん» コメントありがとうございます！はい！がんばります！！ (2020年4月29日 1時) (
レス) id: d93eb2a394 (このIDを非表示/違反報告)
ねむいお（？）(プロフ) - 完結おめでとうございます！小さいうらさかも可愛くて大きいうらさかも可愛かったです！他の作品の更新も頑張ってください！ (2020年4月28日 19時) (レス) id: 9dfc30eb0e (このIDを非表示/違反報告)
かふ - 東京特許許可局局長＠ラさん» 検討してくださるんですか！？ありがとうございます！他の作品もあるので面倒臭かったら大丈夫ですよ！！これからもガンバです！！！！！ (2020年3月25日 22時) (レス) id: c172b12d8c (このIDを非表示/違反報告)
東京特許許可局局長＠ラ(プロフ) - 亀さんさん» わーい！ありがとうございます！！ (2020年3月25日 19時) (レス) id: 57ff3c7e95 (このIDを非表示/違反報告)
亀さん - 完結おめでとうございます〜！他の作品も見ます！頑張ってください！ (2020年3月25日 17時) (レス) id: 6071deca71 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：東京特許許可局局長 | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/skrnun
作成日時：2020年2月13日 16時
