ミニうしさせ、拾いました。【浦島坂田船】

17.お風呂 ページ17

「…はぁ」


忙しかったから、今まで少しの間短いシャワーで済ませてたけど、

やっぱ風呂は気持ちいいわ……


「ごくらくごくらく……」


そこまで呟いて、ふと視線を感じた。

上を見ても、誰もいない。

ドアの方を見ても……誰もいない。


気のせいか。


.


「〜♪」


好きな曲を口ずさんでいると、またしても視線を感じた。

ドアの方を見る。


あれ、ちょっとドア開いてるじゃん、


「…？」


……あれはもしや。


上から順番に、紫、黄、茶、赤の頭が見える。


「……見えてるけど」


私がそう言った瞬間、4人の姿が消えた。


いや、何がしたいんだ。


.


「〜〜♪」


さっきとは違う曲を口ずさむ。


視線を感じた瞬間、


私はドアの方にすばやく視線を移した。


「……」


しまと目が合う。

せんと目が合う。

うらと目が合う。

さかと目が合う。


「……」


……覗き？


「ねぇ…」


私がそこまで言うと、4人はまた姿を消す。


なにあれ。ほんとに何がしたいんだろ。



……


いつの間にかちょっと寝ていたみたいだった。

昨日徹夜したからなぁ……。


さて、そろそろあがるか…。と出ようとしたそのとき。



「……」



またしても視線を感じる。

ドアの隙間を見ても、4人はいない。

今度こそ気のせいだったな。。そう思いつつ浴室の中を見渡すと、

「…」

シルバニアファミリ〇に付いていたミニバスタオルを体にまき、1列になって忍び足で床を歩く4人がいた。


「…ちょっと」

「！！！！」


4人は同時に跳ね上がった。


「何してるの」

「…………覗き」

「認めたな？！現行犯逮捕！！」

私は風呂の桶にお湯を3cmはって、

4人の前に置き、

4人をそこに突っ込む。


「ぎゃあああああったかあああいいいいい」


それはよかったですけど。


「覗きしてよかったなぁ」

「良くないわ」

「だって広い風呂入れたもん」


……そうね。

あなた達はいつも縦7cm横2cmのお風呂に入ってるもんね。


風呂の桶はかるーく20cmはあるもんね。


色んなことを話しながら、あったまりました。

.



そしてのぼせました。

18.秘密→←16.世にも奇妙な

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す